〜暮らしの落書き帳〜

暖房の電気代を比べる|10種の1時間あたりの円と部屋の広さで選ぶ表

暖房10種の電気代 生活トラブル

答え:暖房10種の1時間あたりの電気代を、同じ単価(31円/kWh)とメーカーの公表値で並べると、小さい順に電気毛布(約0.4〜1.4円)、こたつ(約2.2〜5.6円)、エアコン6畳用(シーズン平均約4.6円)、足元用パネルヒーター(約5.0円)、ホットカーペット2畳(約7.1〜10.4円)です。電気ストーブ(約12.4〜27.9円)、オイルヒーター(約16〜37円)、セラミックヒーター(約19.8〜36.3円)、浴室乾燥(約38.8円)は大きめです。部屋全体を暖めるならエアコン、体のまわりだけならこたつ・電気毛布・ホットカーペットが、電気代を抑えやすい組み合わせです。

どの暖房がいちばん電気代を抑えられるか、今の使い方を変えると1か月いくら変わるかを知りたいときに読む記事です。単価は全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価、消費電力や1時間あたりの電力量はメーカー(パナソニック・トヨトミ・山善・デロンギ・コロナ・ダイニチ)の公式の仕様、灯油の値段は経済産業省の石油製品価格調査、節約の数字は資源エネルギー庁の省エネポータルを使いました。

(確認日:2026年10月31日。電気代は目安単価31円/kWh(税込、2022年7月22日改定)で計算した目安です。実際の金額は電力会社・料金プラン、部屋の広さと断熱、外の気温、設定で変わります。灯油の値段は地域と時期で大きく変わります。)

暖房10種の1時間あたりの電気代(一覧)

暖房10種:1時間あたりの電気代(31円/kWh)

すべて「消費電力(kW)× 1時間 × 31円」で計算しました。メーカーが「1時間あたりの消費電力量」や電気代を公表している物は、その値を使っています。型番は計算の例で、勧めるものではありません。

暖房(例にした機種)1時間の目安暖める範囲詳しい計算
電気毛布(山善 YMK-FKPTS61、掛け敷き60W)約0.4円(弱)〜1.4円(強)※機種による(パナソニック DB-RM3M は約1.0〜1.7円)布団の中電気毛布の電気代
こたつ(山善 YHF-M607DN、600W)約2.2円(弱)〜5.6円(強)こたつの中こたつの電気代
エアコン(パナソニック CS-X226D、6畳用)約4.6円(シーズン平均)〜13.6円(定格)部屋全体エアコン暖房の電気代
パネルヒーター(山善 YPHS-160 足元用160W/トヨトミ EPH-N12 部屋用300〜1,200W)足元用 約5.0円/部屋用 約9.3〜37.2円足元/部屋(木造約5畳)パネルヒーターの電気代
ホットカーペット(パナソニック DC-2NK、2畳、室温15℃)約7.1円(中)〜10.4円(高)座っている所ホットカーペットの電気代
電気ストーブ(ハロゲン・カーボン含む。山善 DS-D086 400/800W、コロナ スリムカーボン 900W)約12.4〜27.9円前にいる人電気ストーブの電気代
石油ファンヒーター(ダイニチ FW-3626L、灯油代として参考)約13.2〜58.6円(灯油代+電気代)部屋全体(木造10畳まで)この記事の下の節
オイルヒーター(デロンギ 1,200Wタイプ)約16円(弱)〜37円(最大)部屋全体(約8畳まで)オイルヒーターの電気代
セラミックヒーター(パナソニック DS-FZX1200)約19.8円(弱)〜36.3円(強)前にいる人セラミックヒーターの電気代
浴室乾燥(パナソニック FY-13UG7E、1,250W)約38.8円(1回3時間で約116円)浴室浴室乾燥の電気代

同じ条件で比べるための2つの注意

1つ目は、こたつ・ホットカーペット・オイルヒーターなど温度を保つ暖房は、ヒーターが入ったり切れたりするので、表示の最大W数で計算すると実際より高く出ることです。たとえばこたつ(600W)は、最大で計算すると1時間18.6円ですが、メーカーの値は強で約5.6円です。この記事では、メーカーが公表している「1時間あたりの電力量」があればそちらを使いました。

2つ目は、エアコンの「シーズン平均」は、JIS C 9612:2013の条件(東京の木造住宅、11月8日〜4月16日の6時〜24時)で使った暖房の期間消費電力量(426kWh)を、160日×18時間で割った値だということです。寒い日や暖め始めは、定格(約13.6円)やそれ以上になります。

1か月にするといくら?(使い方の例)

1時間の金額が小さくても、長く使えば1か月の金額は大きくなります。よくある使い方で30日分を出しました。

暖房使い方の例1か月(30日)
電気毛布一晩8時間、強のまま約340円
こたつ1日5時間、強/弱約840円/約330円
エアコン 6畳用1日8時間(シーズン平均で)約1,100円
パネルヒーター 足元用在宅勤務で1日8時間約1,190円
ホットカーペット 2畳1日8時間、中約1,710円
電気ストーブ 800W朝晩1日2時間約1,490円
セラミックヒーター 強朝晩1日2時間約2,180円
浴室乾燥毎日3時間約3,490円
オイルヒーター 1,200W1日8時間、中(最大のまま)約5,280円(約8,930円)
石油ファンヒーター(FW-3626L)1日8時間、小火力〜大火力約3,160〜14,080円

エアコンは寒い月ほど多くなります。オイルヒーターと石油ファンヒーターは、部屋が暖まって出力が下がれば表の幅の下の方に近づきます。

部屋の広さ・使い方で選ぶ判定表

部屋の広さ・使い方合う暖房1時間の目安
1人で机やソファにいるこたつ、ホットカーペット1〜2畳(片面)、足元用パネルヒーター約2〜7円
寝るとき電気毛布(寝る前に温め、寝るときは弱か切る)約0.4〜1.4円(機種による)
6〜14畳の部屋に家族で長くいる畳数に合ったエアコン(足元が寒ければホットカーペットやこたつを足す)6畳用で平均約4.6円、14畳用で平均約9.1円
8畳くらいまでで、風やほこりを立てたくないオイルヒーター、部屋用パネルヒーター約9〜37円(高め)
広い部屋・寒い地域ですぐ暖めたい石油ファンヒーター(換気が必要)、寒い地域向けの能力のエアコン約13〜59円(灯油の値段で変わる)
朝の着替え・トイレ・脱衣所に少しだけセラミックヒーター、電気ストーブ、小型パネルヒーター15分で約1〜9円
入浴前の浴室浴室暖房機種の暖房の消費電力で計算

迷ったら、「部屋全体はエアコン」「体のまわりはこたつ・ホットカーペット・電気毛布」「短い時間だけの場所は小さな電気ヒーター」と分けると、電気代のむだが出にくくなります。

エアコンが安い理由と、灯油の計算の仕方

同じ熱をつくるのにかかるお金

エアコンは外の空気の熱を集めて部屋に運ぶ「ヒートポンプ」というしくみで、使った電気より多くの熱を出します。電気ストーブやセラミックヒーターなどの電気ヒーターは、使った電気とほぼ同じ量の熱です。仕様の定格の数字から、1kWh分の熱をつくるのにかかるお金を出すと次のとおりです。

暖房1kWh分の熱にかかるお金計算に使った数字
エアコン 6畳用(CS-X226D)約5.5円440Wで2.5kWの熱(定格)
エアコン 14畳用(CS-X406D)約7.2円1,160Wで5.0kWの熱(定格)
石油ファンヒーター(FW-3626L)約16〜18円大火力0.350L/hで3.6kW、小火力0.072L/hで0.74kW、灯油156円/L
電気ヒーター(ストーブ・セラミック・オイル・パネル)約31円電気と同じ量の熱

エアコンは外が寒いほど効率が下がるので、真冬はこの差が小さくなります。それでも、部屋全体を暖める用途では、エアコンが電気代を抑えやすい暖房です。

石油ファンヒーターの灯油代の出し方

石油ファンヒーターは「燃料消費量(L/h)× 灯油1Lの値段 + 消費電力(W)÷1000 × 31円」で1時間あたりを出します。ダイニチのFW-3626Lは、燃料消費量が0.350〜0.072L/h、燃焼中の消費電力が128W(大火力)〜62W(小火力)です。

灯油の値段は、経済産業省の石油製品価格調査で北海道の平均(店頭)が18Lあたり2,812円(2026年10月28日の調査、1Lあたり約156円)でした。この値段なら1時間約13.2〜58.6円です。18Lが2,000円の地域なら、約9.9〜42.9円になります。自分が買う灯油の値段で計算し直してください。

安全に使うための注意

  • 電気ストーブ・パネルヒーター・セラミックヒーター:NITEは、暖房器具の火災で多いのは衣類や布団など燃えやすい物が触れることだとしています。近くで洗濯物を乾かさない。寝る前と出かける前は電源を切り、プラグを抜く。倒したときに止まるかを確かめる
  • 石油ファンヒーター:1時間に1〜2回(1〜2分)換気する(ダイニチの案内)。酸素が足りないと不完全燃焼で一酸化炭素が出るおそれがあります。持ち越した灯油など変質した灯油は使わない、給油は必ず火を消してから(ダイニチの案内)
  • ホットカーペット・電気毛布・こたつ:同じ場所を長く温めると低温やけどのおそれがあります。乳幼児や皮膚の感覚が弱い人は特に注意し、ときどき温める部位を変える(パナソニックの案内)
  • エアコン:延長コードを使わず専用コンセントに直接差す。室外機のまわりに物を置かない(NITE)
  • 入浴:消費者庁は、入浴前に脱衣所と浴室を暖め、お湯は41℃以下、つかるのは10分ほどにするよう呼びかけています

電気代を下げる共通のコツ

資源エネルギー庁の省エネポータルの試算です。

やること年間の節約の目安
エアコン(2.5kW)の暖房の設定を1℃下げる約490円(4.0kWなら約1,400円)
エアコンのフィルターを掃除する(2.5kW)約1,170円
ホットカーペット3畳を「強」から「中」に(1日5時間)約5,770円
こたつに上掛けと敷布団を使う(1日5時間)約1,010円
石油ファンヒーターの設定を21℃から20℃に(1日9時間)約1,210円(灯油約10L)

どの暖房でも、窓の断熱(断熱シートや床まで届くカーテン)、服装で体感温度を上げること、消し忘れをタイマーで防ぐことが共通して効きます。

よくある質問

電気代がいちばん小さい暖房は?

1時間あたりなら電気毛布(約0.4〜1.4円、機種による)とこたつ(約2.2〜5.6円)です。ただし温まるのは体のまわりだけです。部屋全体を暖める物の中では、エアコン(6畳用でシーズン平均約4.6円)が小さい金額です。

エアコンとこたつ・ホットカーペットを一緒に使うと損?

損とは限りません。こたつやホットカーペットで体を温めると、エアコンの設定温度を下げやすくなります。エアコンの設定を1℃下げると、2.5kWの機種で年間約490円の節約です。

灯油と電気、どちらが安い?

1kWh分の熱で比べると、エアコン(約5.5〜7.2円)、石油ファンヒーター(灯油156円/Lで約16〜18円)、電気ヒーター(約31円)の順に小さくなります。灯油の値段が下がれば石油ファンヒーターは安くなり、エアコンは寒い日ほど効率が下がります。灯油の値段と住まいの地域で計算し直してください。

単価31円は今も使われている?

全国家庭電気製品公正取引協議会は、2022年7月22日に改定した31円/kWh(税込)を今の目安単価としています(2026年10月31日に確認)。家電のカタログの電気代も多くがこの単価です。自分の家の単価は、電気料金の明細の金額を使用量(kWh)で割ると分かります。

まとめ

同じ単価31円/kWhで比べると、1時間あたりは電気毛布・こたつ・エアコン(シーズン平均)・足元用パネルヒーター・ホットカーペットが小さく、電気ストーブ・オイルヒーター・セラミックヒーター・浴室乾燥は大きめです。エアコンは同じ電気で多くの熱を出すので、部屋全体を暖めるならエアコンを中心にし、体のまわりはこたつやホットカーペット、短い時間だけの場所は小さな電気ヒーター、と分けるのが電気代を抑える近道です。それぞれの暖房の詳しい計算は、一覧表の右の列の記事にまとめています。

出典

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