〜暮らしの落書き帳〜

データ復旧はどこに頼む?業者に頼む前にしてはいけないこと・料金の決まり方とトラブルの防ぎ方

傾いたHDDに赤い注意マーク、電源ボタンと「触る前に」の付箋があるイラスト PC環境

答え:HDD・SSD・USBメモリのデータが消えた、認識しない、異音がするときは、まず使うのをやめて電源を切ります。電源の入れ直しや抜き差しを繰り返す、分解する、復旧ソフトを入れる、初期化(フォーマット)する、メーカーの「修理」に出す、のどれもデータが戻らなくなる原因になります。業者に頼むときは、料金が決まるしくみ・復旧できなかったときの費用・キャンセル料を、送る前に書面で確かめます。メーカーの料金表では、HDDの軽い論理障害で約5万円、物理障害は3.3万〜20万円ほど(重いものは別に見積もり)です。

大事な写真や仕事のファイルが入ったドライブが開かなくなると、あわてていろいろ試したくなります。でも、その「試す」が、戻せたはずのデータを戻せなくすることがあります。この記事では、メーカー(バッファロー・アイ・オー・データ・Apple・Microsoft)の公式の説明と、国民生活センターの紛争解決の事例をもとに、してはいけないこと、どこに頼むか、料金の決まり方とトラブルの防ぎ方をまとめます。

(確認日:2026年10月30日。料金はメーカーの公式ページの金額です。特定の業者をすすめるものではありません)

最初にすること:使うのをやめる

  1. そのドライブへの書き込みを止める:消してしまったファイルを戻したいときも、新しいファイルを保存すると、消えたデータの上に上書きされることがあります
  2. 「カチカチ」「ジー」などの異音がしたら、すぐ電源を切る:バッファローは、異音がするときはすぐ使うのをやめ、再起動しても直らないとしています
  3. 何が起きたかメモする:いつから・何をしたら・どんな表示が出たか。業者に相談するときに役立ちます

してはいけないこと

してはいけないことなぜ
電源のオン・オフ、再起動、ケーブルの抜き差しを繰り返す壊れかけた部品に負担がかかり、症状が重くなる(バッファロー)
叩く・振る・動いている最中に動かすHDDは中で円盤が回っていて、衝撃に弱い(バッファロー・アイ・オー・データ)
自分で分解するほこりや指紋で円盤が傷つく。専門の業者も分解はクリーンルームで行う
壊れたドライブに復旧ソフトを入れる・直接動かす物理的に壊れたHDDに使うと症状が悪くなるおそれがある。使う前に専門業者に相談(バッファロー)
「フォーマットしますか?」に「はい」と答える・初期化するドライブの管理情報が作り直され、元のデータが戻しにくくなる
chkdsk(エラーチェック)で修復するMicrosoft の説明でも、修復のときにデータが失われることがあるとされている。大事なデータがあるなら先に相談
メーカーの「修理」に出す修理ではテストのデータを書き込むため、中のデータは消える(アイ・オー・データ)。データが要るなら、修理より先に復旧の相談をする(バッファロー)
出典:バッファロー「データ復旧の基礎知識」「異音がする」、アイ・オー・データ Q&A、Microsoft「chkdsk」

「論理障害」と「物理障害」で料金が大きく変わる

  • 論理障害:機械は動いているが、間違って消した・初期化した・ファイルの管理情報が壊れた、など。比較的安く、戻る見込みも高め
  • 物理障害:部品が壊れている。異音がする、認識しない、落とした・水にぬれた、など。部品の交換やクリーンルームでの作業が要り、高くなる

料金の目安として、メーカーのバッファローが公開しているデータ復旧サービスの料金(HDD 1台・税込)は次のとおりです。

障害の程度料金
論理障害(軽度)49,500円
論理障害(中度)74,250円
物理障害(簡易)33,000円
物理障害(軽度)99,000円
物理障害(中度)198,000円
物理障害(重度)別に見積もり
出典:バッファロー「データ復旧サービス 料金」(2026年10月30日確認)。SSDの物理障害(軽度)は198,000円。急ぎの対応は通常の30%増し。保証期間内の自社製品で軽い論理障害なら無償の場合あり

バッファローは、料金を障害の程度ごとの固定にして、作業後に追加料金がかからないこと、診断・見積もり・キャンセルが無料であることを書いています。アイ・オー・データも、2026年1月1日以降に買った自社のHDD・SDカードは、保証期間内で軽い論理障害なら無償で復旧するサービスを2026年2月25日に始めました。買ったメーカーの窓口を、最初に確かめる価値があります。

業者とのトラブルの例(国民生活センター)

国民生活センターの紛争解決の手続き(ADR)では、データ復旧サービスの解約をめぐる事例が公表されています。

  • 2024年3月公表の事例:誤って初期化した外付けHDD。無料診断で「復旧の見込みあり」と言われて契約したが、希望したファイルは戻らなかった。作業費約8.6万円について、業者は当初「固定の作業費なので返金しない」としていたが、手続きの中で全額を返して和解した
  • 2024年10月公表の事例:家族の写真が入ったHDD。サイトに高い復旧率が書かれていて、診断のための分解に同意し、「復旧の可能性が高い」との診断で約12.7万円を払ったが、のちに「復旧できない」と連絡された。全額返金で和解し、仲介した委員は、診断と結果が違うことがあると分かるようにサイトの書き方を見直すよう求めた

東京都の消費生活総合センターも、パソコンの修理で、広告より高い見積もりが後から届き、説明のないキャンセル料を求められた例を紹介しています。送る前に費用・データの扱い・補償を確かめ、できれば複数の会社から見積もりを取るよう呼びかけています。

業者に送る前に確かめること

  1. 料金がどう決まるか:障害の程度で固定か、容量で変わるか。見積もりのあとに追加料金が出ることはあるか
  2. 戻らなかったときの費用:成功したときだけ払うのか、戻らなくても作業費がかかるのか。「戻った」とはどのファイルが戻ったときか(自分がほしいファイルを先に伝えておく)
  3. キャンセル料と、分解の同意:診断・見積もりの段階で断ったらいくらか。分解する前に同意を求められたら、断った場合の扱いも確かめる
  4. 「復旧率○%」の表示をうのみにしない:自分のドライブで戻るかとは別の数字です
  5. データの扱い:預けたドライブや戻したデータを、作業後にどう返す・消すのか。個人情報が入っているなら特に確かめる
  6. やりとりを書面・メールで残す:電話だけで決めない。見積書や同意書は保存しておく

請求や解約で困ったら、消費者ホットライン「188」(いやや)で、近くの消費生活センターに相談できます。

iPhone・スマホのデータは?

Apple の修理の規約では、修理の途中でデータが消えたり初期化されたりすることがあり、バックアップは利用者が取るものとされています。修理から戻ったiPhoneは消去されていることがあり、iCloud かパソコンのバックアップから戻します。スマホは、壊れる前のバックアップがいちばん確かな「復旧」です。バッファローのデータ復旧サービスでも、スマホ本体は診断の前に初期診断料55,000円がかかります。

次から困らないために

データを1か所にだけ置いていると、そのドライブが壊れたときに失います。パソコン・外付けドライブ・クラウドのうち2か所以上に保存しておくと安心です。認識しないときの原因の切り分けはデータが消えた・認識しないときの対処、同期とバックアップの違いはクラウド同期とバックアップの違いにまとめています。

出典

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ピックが調べて、1枚にまとめて毎朝出してるよ

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