〜暮らしの落書き帳〜

離れて暮らす親の見守り、最初に決めること|心配ごとから選ぶ、見守りの種類と親の自立を尊重する進め方

離れて暮らす親の見守り 最初に決めること(Daily Picks)

要点:見守りは、サービスを探す前に「何が心配か」と「親が受け入れられる方法か」を決めると、選び間違いが減ります。

公的な資料と事業者の公式の説明で確認できた範囲で整理しました(確認日:2026年10月21日)。

先に決めるのは「何が心配か」

見守りと言っても、心配の中身で必要な形が変わります。転んで動けなくならないか、体調を崩していないか、詐欺の電話に出てしまわないか。まずは、いちばん気になることを1つ決めてください。

心配ごとから考える見守りの形:転倒・体調はカメラや通報、詐欺の電話は迷惑電話対策、留守の家は警備(例)

警備会社のALSOKが公開している「離れて暮らす親の見守り」の解説では、選び方の要点として次の5つが挙げられています。

  • 親の状況(持病・認知機能・生活習慣など)に合わせて、必要な機能を選ぶ
  • 親の自立を尊重できるか(見守りが親の生活を縮めないか)を確かめる
  • 緊急時に、通報や駆けつけに対応しているかを確かめる
  • 特殊詐欺が心配なら、迷惑電話対策を検討する
  • 住まいの環境(転倒防止の手すり・段差の解消など)も合わせて考える

なお、この解説はALSOK自身が書いたもので、自社サービスの紹介を含みます。ここでは、特定の会社をすすめるためではなく、見守りの種類を知る材料として使います。

見守りの種類は「見る・知らせる・守る」で分けると選びやすい

同じALSOKの解説に出てくるサービスを例に、種類と特徴を表にしました。他社にも同じ種類のサービスがあります。費用は、解説に書かれているものだけを載せています。

種類と例(ALSOKの解説より) 特徴・月額(税込)
見る(カメラ)
アルボeye
スマホで室内を確認でき、音声で会話もできる。異変があれば、ガードマンに駆けつけを頼める。
月額2,750円
知らせる・駆けつける
HOME ALSOK みまもりサポート
日常の相談と、緊急時の通報・駆けつけに対応する。
月額:解説に記載なし
電話から守る
トビラフォン
警察などのデータベースと照合し、迷惑電話を自動で着信拒否する。着信時のLEDの色で安全度が分かる。
月額:解説に記載なし
家を守る(警備)
HOME ALSOK Connect
スマホで警備の操作ができ、緊急時はガードマンが現場に向かう。
月額4,070円

初期費用や、そのほかのサービスの料金は、この解説には書かれていません。申し込む前に、各社の公式ページで必ず確かめてください。

見守りは、親の同意が前提になる

カメラやセンサーのように、親の暮らしの様子が分かる見守りは、親にとって「見られている」という負担にもなります。

科学技術振興機構(JST)の研究開発センターが開いたセミナー「安全な暮らしをつくる個人情報の保護 第1回:高齢者の見守り」の報告では、現行の個人情報の仕組みは「本人」の同意を前提にしていること、そして認知症などで同意する力が十分でない場合の仕組みが不十分だという指摘が紹介されています。同意する力が下がる可能性は誰にでもあるため、当事者として考える必要がある、という整理も載っています(2016年の報告)。

実際の進め方としては、次の順番が無理がありません。

  1. 親に「見守りを付けたい」と、心配の中身と一緒に伝える
  2. カメラのように様子が見えるものは、置く場所と見える範囲を、親と一緒に決める
  3. 嫌がる場合は、電話の迷惑電話対策や、定期的な連絡のように、親の生活に入り込みにくい方法から始める

家族だけでなく、地域の見守りも使える

消費者庁の資料「消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)設置・運営への御協力のお願い」(令和6年3月)では、民生委員、ヘルパー、金融機関、宅配業者、コンビニなどが構成員となって見守り活動を行い、被害に気づいたら消費生活センターにつなぐ仕組みが説明されています。地域包括支援センターも構成員として挙げられています。

前出のJSTの報告にも、コンビニや配食サービスが異変に気づいて地域包括支援センターに連絡する例や、東京都大田区の「おおた高齢者見守りネットワーク『みま~も』」が好事例として紹介されています。

こうした地域の見守りが、親の住む市区町村にあるか、どの窓口が受け付けているかは、自治体によって違います。親の住む市区町村の、高齢者の相談窓口に問い合わせて確かめてください。

今日できる最初の一歩

  1. 心配ごとを1つに絞る。転倒、体調、詐欺、火の元のうち、いちばん気になるものを決める
  2. 親と話す。「見守りを付けたい」ではなく、「何か困っていることはない?」から始めてもかまいません
  3. 親の住む市区町村の窓口に聞く。地域の見守りや、相談できる窓口があるかを確かめる
  4. 費用を2〜3社の公式ページで確かめる。月額だけでなく、初期費用・契約期間・解約の条件も見る

よくある質問

Q. 親が見守りを嫌がります。どうすればいいですか?
A. 無理に付けず、まず親の気持ちを聞くことが先です。カメラのように様子が見えるものを避けて、迷惑電話対策や、定期的な電話・メッセージから始める方法があります。

Q. カメラを付けるとき、気をつけることは?
A. 見守りは本人の同意が前提です。置く場所と見える範囲を、親と一緒に決めてください。ALSOKの解説でも、見守りが親の生活を縮めないかを確かめるよう挙げられています。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 確認できた範囲では、ALSOKの解説にあるカメラ型が月額2,750円(税込)、警備型が月額4,070円(税込)です。そのほかのサービスは解説に料金がなく、初期費用も分かりません。会社や内容で変わるので、公式ページで確かめてください。

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見守りの具体的な始め方や、親のスマホの設定は、こちらの記事にまとめています。

出典(確認日:2026年10月21日)

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