Windows 10のサポートが終了したのは2025年10月14日です。この記事を書いている2026年9月7日時点で、終了からまもなく1年が経とうとしています。
この時期に気をつけたいのが、期限の勘違いです。個人向けの拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)は、当初「2026年10月13日まで」という1年間の枠組みとして案内されていました。その日付だけを覚えている場合、あと1か月ほどで更新が完全に止まる、という理解になります。
しかし現在のMicrosoft公式ページには、別の日付が書かれています。Windows 10のサポート終了を告知するページには「コンシューマー拡張セキュリティ Updates (ESU) プログラムは、2027 年 10 月 12 日までWindows 10 デバイスを保護できます」とあります。個人向けの枠は、1年延びた状態になっています。
つまり「来月で更新が切れるから、今すぐ買い替えなければならない」という状況ではありません。この記事では、公式ページで確認できる日付・条件・登録方法を整理し、期限までの1年余りをどう使うかを考える材料をまとめます。
まず、日付を整理する
Windows 10まわりには終了日が複数あり、どれがどれだか分かりにくくなっています。Microsoftの公式ページで文字として確認できたものを並べます。
| 対象 | 日付 | 状態 |
|---|---|---|
| Windows 10本体のサポート | 2025年10月14日 | 終了済み |
| 個人向けESUプログラム | 2027年10月12日 | 継続中 |
| Windows 10上のMicrosoft 365 Appsのセキュリティ更新 | 2028年10月10日 | 継続予定 |
| Windows 10 22H2上のMicrosoft EdgeとWebView2ランタイム | 少なくとも2028年10月 | 継続予定 |
サポート終了日を過ぎたあと何が止まるのかについて、公式ページは「テクニカル アシスタンス」「機能更新プログラム」「セキュリティ更新プログラム」の提供がなくなると書いています。PCが起動しなくなるわけでも、ファイルが消えるわけでもありません。止まるのは更新とサポートです。
そのうちセキュリティ更新だけを、期限付きで受け取り続けられるようにするのがESUです。

個人向けESUは「1年延びていた」
当初の個人向けESUは、2025年10月14日から2026年10月13日までの1年間という設計でした。この日付を書いた解説記事はいまも多く残っています。
これが2027年10月12日まで延びたことについて、BleepingComputerは2026年6月25日に、正式なプレスリリースではなくESUのドキュメント更新とブログ記事への編集注記という形で変更が反映された、と報じています。同記事はMicrosoftの説明として「We understand that moving to a new PC can take time.(新しいPCへの移行に時間がかかることは理解しています)」から始まる一文を引用し、移行期間中の安全確保のために個人向けESUをもう1年提供する、という趣旨だったと伝えています。
すでに登録している人については、同記事は自動的に2027年10月の終了日まで対象が続くと説明しています。これは公式ページ上で文字として確認できた内容ではないため、登録済みの場合は次の項目で触れる設定画面で、自分の状態を実際に見て確かめてください。
なお法人向けのESUは個人向けと別の制度です。BleepingComputerは法人向けが最長3年で1台あたり合計427ドルになると書いています。個人向けの条件をそのまま会社のPCに当てはめることはできません。
ESUで届くのは「緊急」と「重要」だけ
登録の話に入る前に、ESUで何が手に入るのかを確認しておきます。公式ページの記載は明確です。
含まれるのは「『緊急』および『重要』のセキュリティ更新プログラム」です。
含まれないものとして、公式ページは「その他の種類の修正、機能向上、製品の改良」と「技術的なサポート」を挙げています。
つまりESUは、Windows 10を今の状態のまま安全側に保つための仕組みであって、機能が増えたり不具合が直ったりするものではありません。Microsoftのサポート窓口に問い合わせる権利も付きません。「延長サポート」という言葉から想像する範囲より、実際の中身は狭いと考えたほうが実態に近くなります。
登録できるPCの条件
公式ページに書かれている要件は次のとおりです。
- Windows 10 バージョン22H2の Home、Professional、Pro Education、または Workstations エディションであること
- 最新のWindows Updateがインストール済みであること
- Microsoftアカウントでサインインしていること。管理者アカウントである必要があり、子供用アカウントは対象外
- Active Directory、Microsoft Entra、MDMに登録されていないこと(ただしMicrosoft Entra登録済みデバイスは対象)
- キオスクモードではないこと
引っかかりやすいのは最初の2つです。Windows 10には21H2以前のバージョンも存在し、そのままでは対象になりません。またローカルアカウントだけで使ってきたPCの場合、登録にはMicrosoftアカウントが必要になります。
自分のPCのバージョンは、設定の「システム」から「詳細情報」を開くと確認できます。Windowsの仕様欄にある「バージョン」が22H2になっているかを見てください。
1つのESUライセンスは「最大 10 台のデバイスで使用できます」と公式ページに書かれています。家族で複数台のWindows 10を使っている場合、1台ずつ別々に費用が発生するとは限りません。
登録の3つの方法と、かかる費用
公式ページは登録方法を3つ挙げています。
| 方法 | 費用 |
|---|---|
| PC設定を同期する | 追加費用なし |
| Microsoft Rewardsポイントを使う | 1,000ポイント |
| 購入する | 30米ドルまたは現地通貨の相当額+税(1回限り) |
3つのうちどれを選んでも、受け取れるセキュリティ更新の中身は同じです。費用をかけずに済ませたい場合は、1つ目のPC設定の同期が該当します。
ただし「PC設定を同期している場合」という条件が具体的に何を指すのか、同期の対象や必要なクラウド容量については、公式ページ上で明確な記述を確認できませんでした。実際に登録画面を開くと選択肢と条件が表示される作りになっているため、そこで確認するのが確実です。
なおBleepingComputerは、欧州経済領域(EEA)の利用者についてはMicrosoftアカウントでのサインインだけで無料になる、と書いています。これは地域による違いの話で、日本の利用者にそのまま当てはまる説明ではありません。

登録手順と、ボタンが出ないときに見るところ
公式ページが案内している手順は次のとおりです。
設定 > 更新とセキュリティ > Windows Update を開き、「今すぐ登録」を選びます。
この「今すぐ登録」が表示されない場合、前の項目で挙げた要件のどれかを満たしていない可能性があります。確認する順番としては、次のようになります。
- Windowsのバージョンが22H2かどうか(設定 > システム > 詳細情報)
- 保留中のWindows Updateが残っていないか
- サインインしているのがMicrosoftアカウントで、かつ管理者かどうか
- 会社や学校のアカウントでPCが管理されていないか
エディションがHome、Professional、Pro Education、Workstations以外の場合や、Windows 10 Enterpriseの場合は、そもそも個人向けESUの対象になりません。
見落としやすい「ESUライセンス準備パッケージ」
公式ページの資格要件には、バージョンやアカウントの条件と並んで「Windows 10 ESU ライセンス準備パッケージ (KB126256) が必要です」という一文も入っています。これは「デバイスには最新の Windows Update がインストールされている必要があります」とは別の項目として挙げられているものです。登録の下地を作るこの更新が入っていないと、ほかの要件を満たしていても「今すぐ登録」までたどり着けない可能性があります。
ただし公式ページは、このパッケージの配布方法や確認手順までは書いていません。インストール済みの更新は 設定 > 更新とセキュリティ > Windows Update > 更新の履歴を表示する でKB番号を追えますが、公式表記の「KB126256」はWindows Updateの履歴に並ぶKB番号(7桁)と桁数が違うため、同じ番号が見つからないこともあります。確実なのは、保留中の更新をすべて適用して再起動まで済ませたうえで、登録画面を開き直すことです。
それでも、期限は2027年10月12日で終わる
延長されたとはいえ、個人向けESUには終わりがあります。2027年10月12日を過ぎると、緊急・重要のセキュリティ更新も届かなくなります。この記事の時点から数えて1年1か月ほどです。
その間もOS以外のサポート期限は別に進みます。Windows 10上のMicrosoft 365 Appsのセキュリティ更新は2028年10月10日まで提供予定と公式ページに書かれています。またMicrosoft LearnのMicrosoft Edgeライフサイクルのページには、Microsoft EdgeとWebView2ランタイムがWindows 10 22H2上で「少なくとも 2028 年 10 月まで」更新を受け取り続けると書かれています。ただし同じ注記にあるESUプログラムとの関係を説明した一文は、日本語版・英語版とも表現が明確ではなく、ESU登録が条件になるかどうかまでは読み取れませんでした。
また、これらはMicrosoft製品の話です。使っているセキュリティソフト、プリンターやスキャナーのドライバー、業務用ソフトがWindows 10への対応をいつまで続けるかは、それぞれのメーカーの判断になります。手元の環境で欠かせないソフトや機器がある場合は、そのメーカーの案内も別途確認しておくと安心です。
買い替えを選ぶなら、先に見ておきたいこと
ESUで時間を稼ぐか、この機会に新しいPCへ移るかは、状況によります。判断材料として、いま使っているPCがWindows 11の要件を満たしているかは早めに見ておく価値があります。
Microsoftが公開しているWindows 11の最小システム要件は次のとおりです。
- プロセッサ:1ギガヘルツ(GHz)以上で2コア以上の64ビット互換プロセッサ
- メモリ:4ギガバイト(GB)
- ストレージ:64GB以上の記憶装置
- システムファームウェア:UEFI、セキュアブート対応
- TPM:トラステッド プラットフォーム モジュール(TPM)バージョン2.0
- グラフィックス:DirectX 12以上(WDDM 2.0ドライバー)に対応
- ディスプレイ:対角サイズ9インチ以上で8ビットカラーの高解像度(720p)
要件を満たすかどうかは「PC 正常性チェック アプリ」で確認できます。公式ページには、このアプリが「グラフィック カードやディスプレイは確認しません」という注記も添えられています。
要件を満たしていればWindows 11への無償アップグレードが選択肢になり、満たしていなければ買い替えの検討になります。どちらに進むにしても、データと設定の引き継ぎは同じように発生します。Daily Picksでは移行前に確認する項目を記事にまとめているので、あわせて参考にしてください。
- PC買い替え前に確認するデータ移行チェックリスト|Windowsの見落とし対策
- PCデータ移行で忘れやすいファイル・設定・保存場所一覧
- PC買い替え時にブラウザのブックマークを移行する方法|Chrome・Edge・Firefoxの引き継ぎ手順
- Outlookメールを新しいPCへ移行する前の確認項目|POP・IMAP・PSTと署名
- 二段階認証アプリの移行方法|Google・Microsoft Authenticatorの引き継ぎ手順
- パスキーは保存先しだいで、PCを買い替えると使えなくなる
- Windows 11へのアップグレード手順|要件の確かめ方、始める前の準備、やってはいけないこと
期限までの1年で、順番をつけるなら
残り1年余りという時間の使い方として、優先順位をつけるなら次の順になります。
1. まず登録できる状態かを確かめる
バージョンが22H2か、Microsoftアカウントでサインインしているか。この2つを満たしていないと、そもそも登録の選択肢に進めません。買い替えを決めていない段階でも、確認だけは先にしておくと後の選択肢が減りません。
2. 登録できるなら登録しておく
追加費用なしの経路がある以上、更新が届く状態を保っておくこと自体に大きなコストはかかりません。登録したからといって買い替えができなくなるわけでもありません。
3. Windows 11の要件を確認する
PC正常性チェックアプリで結果を見ておけば、「アップグレードで済む」のか「買い替えになる」のかが分かります。買い替えになる場合、予算と時期を1年かけて考えられます。
4. データと設定の棚卸しをしておく
移行の作業は、期限が迫ってからまとめてやると抜けが出ます。写真やメール、ブラウザのブックマーク、二段階認証アプリ、パスキーの保存先など、引き継ぎに手順が必要なものを先に洗い出しておくと、実際に移るときの負担が軽くなります。
5. 周辺機器と常用ソフトの対応状況を見ておく
プリンターや業務用ソフトがWindows 11に対応していない場合、PC本体だけの問題では済みません。買い替えの見積もりに入れておく項目です。
まとめ
- Windows 10本体のサポートは2025年10月14日に終了済み。この記事の時点で終了から約11か月が経過している
- 個人向けESUの期限は、公式ページの記載で2027年10月12日。当初案内されていた2026年10月13日から1年延びている
- 延長はBleepingComputerによれば2026年6月25日にドキュメント更新と編集注記という形で反映されたもので、大きな告知は伴っていなかった
- ESUで届くのは「緊急」および「重要」のセキュリティ更新のみ。その他の修正、機能向上、製品の改良、技術的なサポートは含まれない
- 登録の条件はWindows 10 バージョン22H2のHome/Professional/Pro Education/Workstations、最新の更新適用済み、Microsoftアカウント(管理者、子供用アカウントは対象外)など
- 登録方法は3つ。PC設定の同期なら追加費用なし、Microsoft Rewards 1,000ポイント、30米ドル相当の1回限りの購入。1ライセンスで最大10台まで
- 登録は設定 > 更新とセキュリティ > Windows Updateの「今すぐ登録」から
- Windows 10上のMicrosoft 365 Appsのセキュリティ更新は2028年10月10日まで、Microsoft EdgeとWebView2ランタイムはWindows 10 22H2上で少なくとも2028年10月まで更新が続く予定
- 期限までの1年余りは、登録可否の確認、Windows 11要件の確認、データと設定の棚卸し、周辺機器と常用ソフトの対応確認に使える
サポートが終わったという事実と、いま何もできないという状態は別のものです。まずは手元のPCが登録の条件を満たしているかどうかを、設定画面で確かめるところからで十分です。
参考情報・出典
- Windows 10 のサポートは 2025 年 10 月 14 日に終了しました – Microsoft サポート — サポート終了日2025年10月14日、終了後に提供されなくなるものとして「テクニカル アシスタンス」「機能更新プログラム」「セキュリティ更新プログラム」を記載。「コンシューマー拡張セキュリティ Updates (ESU) プログラムは、2027 年 10 月 12 日までWindows 10 デバイスを保護できます」、Microsoft 365 AppsのWindows 10上でのセキュリティ更新は2028年10月10日まで提供予定と記載
- Windows 10 拡張セキュリティ更新プログラム – Microsoft — 個人向けESUの終了日2027年10月12日。登録要件(Windows 10 バージョン22H2 Home/Professional/Pro Education/Workstations、最新の更新適用済み、ESUライセンス準備パッケージ(KB126256)、Microsoftアカウントの管理者アカウント、子供用アカウント除外、Active Directory/Microsoft Entra/MDM未登録、キオスクモード非対応)、登録方法3種類(PC設定の同期で追加費用なし/1,000 Microsoft Rewardsポイント/30米ドルまたは現地通貨相当+税の1回限りの購入)、「最大 10 台のデバイスで使用できます」、登録手順(設定 > 更新とセキュリティ > Windows Update の「今すぐ登録」)、含まれるもの(「緊急」および「重要」のセキュリティ更新プログラム)と含まれないもの(その他の種類の修正、機能向上、製品の改良、技術的なサポート)を記載。旧URL(support.microsoft.com のESUプログラムページ)はこのページへ301リダイレクトされる
- Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件 – Microsoft — 最小システム要件(1GHz以上2コア以上の64ビット互換プロセッサ、メモリ4GB、ストレージ64GB以上、UEFI・セキュアブート対応、TPM 2.0、DirectX 12以上/WDDM 2.0ドライバー、対角9インチ以上・8ビットカラーの720p)を記載。互換性確認用に「PC 正常性チェック アプリ」を案内し、同アプリは「グラフィック カードやディスプレイは確認しません」と注記
- Microsoft Edge のライフサイクル – Microsoft Learn — 「Microsoft Edge と Microsoft WebView2 ランタイムは、少なくとも 2028 年 10 月まで、Windows 10 22H2 で更新プログラムを受け取り続け」ると記載。続くESUプログラムとの関係を説明した一文は、日本語版・英語版(en-us版)とも表現が明確でなく、ESU登録が条件かどうかは本記事作成時に判断できなかった
- Microsoft quietly extends free Windows 10 ESU support to October 2027 – BleepingComputer — 2026年6月25日に正式発表を伴わずESUドキュメントの更新と編集注記という形で延長が反映されたこと、Microsoftの説明「We understand that moving to a new PC can take time.(以下略)」の引用、登録済みユーザーは自動的に2027年10月の終了日まで対象が続くこと、EEAではMicrosoftアカウントでのサインインのみで無料になること、法人向けESUは最長3年で1台あたり合計427ドルになることを記載
※本記事は2026年9月7日時点でMicrosoftの公式ページに掲載されている内容に基づいています。ESUの期限・条件・費用は変更される場合があるため、実際に登録や買い替えを判断する前に、設定画面と公式ページでその時点の記載をご確認ください。
※「PC設定を同期している場合は追加費用なし」という無償枠について、同期の具体的な対象範囲と必要なクラウド容量は、本記事作成時に公式ページ上で確認できませんでした。登録画面に表示される条件をご確認ください。
※登録済みユーザーの自動継続、EEAでの無料条件、法人向けESUの費用は、BleepingComputerの報道に基づく内容で、Microsoftの公式ページ上で文字として確認したものではありません。
※本記事は個人利用のWindows 10を対象にしています。会社・学校で管理されているPCは個人向けESUの対象外となる場合があるため、社内の管理者にご確認ください。
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