〜暮らしの落書き帳〜

給湯器・水回りの悪徳業者の手口と見分け方|「無料点検」「〇〇円〜」の高額請求と、契約してしまったときの相談先

玄関のインターホンから「無料で点検します」と話しかけられるイラスト 住まいの故障・修理

答え:給湯器・水回りのトラブルで多いのは、①電話や訪問の「無料点検」から高額な給湯器の交換を迫る手口と、②ネット広告の「数百円〜」で呼ばせて、数十万円を請求する手口の2つです。どちらもその場で契約しない・その場で払わないのが基本です。困ったら消費者ホットライン188に電話します。

冬はお湯が出ない・水道管が凍る・水漏れなど、急いで業者を呼びたくなる場面が増えます。その焦りにつけ込む業者のトラブルは、国民生活センターや自治体が何度も注意を呼びかけています。この記事では、公的機関が公表している手口と、呼ぶ前・呼んだあとにできることを順番にまとめます。

(確認日:2026年10月30日。国民生活センター・大阪府・杉並区の公表資料によります)

手口1:電話や訪問の「給湯器の無料点検」

国民生活センターは2024年2月に「給湯器の点検にご注意ください」と発表しました。給湯器の点検をきっかけにした相談は、2018年度の206件から2022年度は561件に増え、2023年度は12月末までで1,099件(前年の同じ時期の約3倍)になっています。契約した人の7割以上が70歳以上です。

よくある流れは次のとおりです。

  1. 突然の電話や訪問で、給湯器の点検を持ちかける
  2. 「自治体から委託を受けた」「契約中のガス会社から頼まれた」などと名乗る
  3. 点検のあと「このままでは壊れる」と不安をあおり、高額な交換を勧める
  4. 「今契約すれば割引する」と急がせる

こう言われたら、いったん断る

  • 頼んでいないのに「点検に来ました」:インターホン越しに断ります。家に入れる必要はありません
  • 「市から」「ガス会社から」:本当かどうかは、自分で調べた市役所やガス会社の番号にかけて確かめます。相手が言う番号にはかけません
  • 「今日決めれば安くする」:その日に決めず、ほかの業者の見積もりとも比べます

給湯器が本当に寿命なのかは、使っている年数と症状である程度わかります。目安は給湯器の交換の目安は何年?にまとめています。

手口2:ネット広告の「〇〇円〜」で呼ばせて高額請求

国民生活センターは2021年10月に「水回り修理『950円~』のはずが…数十万円の高額請求に!」と発表しています。トイレのつまりや水漏れ、鍵の開け閉めなどの「暮らしのレスキューサービス」の相談は、2016年度の2,437件から2020年度の5,882件に増え、そのうちネット広告がかかわるものが4割を超えました。

紹介されている事例では、トイレの修理で約55万円、水漏れの修理で15万円を請求されています。手口は次のとおりです。

  • 検索の広告などで「390円〜」のような安い値段を見せて呼ばせる
  • 来てから、便器の取り外しや薬剤・特殊な機械の作業などを次々に足し、見積もりを高くしていく
  • 「現金なら値引きする」と、その場での支払いを求める

業者を呼ぶ前にできること

  1. まず応急処置で被害を止める:水漏れなら止水栓や水道の元栓を閉めれば、急いで決めなくてよくなります(水漏れの応急処置)。トイレのつまりは、自分でできる範囲があります(トイレがつまったときの対処)。冬の朝にお湯が出ないときは、凍結で一時的に出ないだけのこともあります(給湯器の凍結はいつ溶ける?)
  2. 頼み先を自分で選ぶ:住んでいる市町村の水道局が公表している「指定給水装置工事事業者」の一覧、地元の管工事業の組合、給湯器ならガス会社やメーカーの窓口が候補です
  3. 電話の段階で聞く:出張費・見積もり料・キャンセル料がかかるか、作業の前に見積もりを出すか、をはっきり聞きます
  4. 賃貸なら先に管理会社・大家さんへ:自分で業者を呼ぶと、費用を自分で払うことになる場合があります(賃貸の給湯器が故障したら)

業者が来てから

  • 作業を始める前に、金額と作業内容を書いた見積もりをもらう
  • 電話で聞いた金額と大きく違う、頼んでいない作業を勧められる、急かされる——このどれかなら作業を断る
  • 内容や金額に納得できないときは、その場で払わない

契約してしまった・払ってしまったとき

クーリング・オフできる場合がある

業者が家に来て結んだ契約は、特定商取引法の「訪問販売」にあたり、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフできます。点検の電話や訪問から交換を契約した場合は、これにあたることが多いです。

自分で業者を呼んだ場合は、ふつうはクーリング・オフの対象から外れます。ただし大阪府の消費生活センターは、次のような場合はできる可能性があるとしています。

  • 広告に出ていた金額と、実際の請求額に明らかに大きな開きがある
  • 来てから、頼んだ修理とは違う内容の契約を勧められた
  • 安い広告を見て頼んだのに、高額な工事を勧められて契約した

できるかどうかは事情によるので、自分で判断せず、次の窓口に相談してください。

相談先

  • 消費者ホットライン 188(いやや):近くの消費生活センターにつながります
  • 契約書・見積書・領収書、業者の名前と連絡先、広告の画面(スクリーンショット)を手元にそろえておくと、話が早く進みます

離れて暮らす親に伝えておきたいこと

給湯器の点検のトラブルは70歳以上が中心です。次の3つだけでも、冬の前に話しておくと安心です。

  • 頼んでいない点検は、インターホン越しに断ってよい
  • 「今日だけ安い」と言われたら、その日は決めない
  • 迷ったら、契約する前に家族か188に電話する

出典

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