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冬のガス代が高い理由と下げ方|都市ガスとプロパンガスの冬の料金目安(2026年冬)

ガスコンロの青い炎。冬のガス代が高い理由と下げ方を解説する記事のアイキャッチ 生活トラブル

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冬になると、使い方を変えたつもりがないのにガス代だけが跳ね上がります。総務省統計局の家計調査では、二人以上の世帯のガス代は2025年9月が全国平均2,949円だったのに対し、2026年2月は6,448円でした。約2.2倍です。

上がる理由の大半は「水道水が冷たくなること」で説明がつきます。さらに2026年から2027年にかけての冬は、電気・ガス料金の政府支援が2026年9月使用分で終わったあとの冬になります。同じ使い方でも、去年の冬より請求額が増える条件がそろっています。

この記事では、冬のガス代の実額(家計調査)、上がる仕組み(東京都水道局の水温データ)、都市ガスとプロパンガスそれぞれの冬の料金目安(東京ガスの料金表/石油情報センターの価格調査)、そして今日からできる対策とその節約額(資源エネルギー庁)を、公的機関と事業者の公表値だけで確認していきます。

この記事の結論

  • 冬のガス代のピークは2月。全国平均で月6,448円、一番安い9月の約2.2倍です
  • 最大の原因は水温。同じ40℃のお湯でも、冬は夏の約2.6倍の熱=ガスがいります
  • 効果が大きい対策は追い焚きを減らす(年約6,190円)→シャワーを1分短く(年約3,210円)→給湯温度を下げる(年約1,430円)の順
  • プロパンガスの人は、対策の前に自分の従量単価が相場より高くないかを確認したほうが金額は大きく動きます

冬のガス代はいくらになるのか|全国平均の実額

まず「いくらになるのか」を押さえます。総務省統計局の家計調査(家計収支編・二人以上の世帯)は、1世帯あたりのガス代を毎月公表しています。都市ガスとプロパンガスを合わせた金額です。直近12か月は次のとおりでした。

月別のガス代の棒グラフ。2025年9月の2,949円が最も安く、2026年2月の6,448円が最も高い。12月から3月の冬の4か月が高くなっている
ガス代は冬の4か月(12〜3月)に大きく上がる(出典:総務省統計局「家計調査」)
月ガス代(全国平均)月ガス代(全国平均)
2025年8月3,284円2026年2月6,448円(最高)
2025年9月2,949円(最低)2026年3月6,416円
2025年10月2,969円2026年4月5,774円
2025年11月3,518円2026年5月5,128円
2025年12月4,640円2026年6月4,233円
2026年1月6,131円2026年7月3,746円
出典:総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯・品目分類(全品目)支出金額(月)」より作成

ポイントは3つあります。

  • ピークは1月ではなく2月・3月です。検針は前月分をまとめて請求するため、1月の寒さが2月・3月の請求に出ます
  • 12月から上がり始めます。11月3,518円→12月4,640円と、1か月で1,100円ほど増えています
  • 12月〜3月の4か月合計は23,635円、8月〜11月の4か月合計は12,720円。ひと冬で1万円強の差になります

これは全国平均なので、寒い地域やプロパンガスの世帯ではもっと大きく振れます。自分の家の金額は、後述の使用量別の表で確かめてください。

冬にガス代が上がる3つの理由

理由1:水道水が冷たくなり、同じお湯に2.6倍の熱がいる

一番大きい理由がこれです。給湯器は「水道水を設定温度まで温める」機械なので、スタート地点である水道水の温度が下がれば、それだけ多くのガスを燃やすことになります。

東京都水道局は都庁付近の給水栓で測った水道水の水温を公表しています。令和5年度の月平均は、8月が28.6℃、1月が10.5℃、2月が10.6℃でした。年間で最も低かった日は2月の8.3℃です。

40℃のお湯を作る場合、夏は28.6℃から11.4℃上げれば足りますが、冬は10.5℃から29.5℃も上げなければなりません。必要な熱量は約2.6倍です。

夏(水温28.6℃)と冬(水温10.5℃)の比較図。浴槽200Lを40℃にするのに、夏は都市ガス0.27立方メートルで約45円、冬は0.69立方メートルで約117円かかる
水温が下がるぶん、同じ40℃のお湯でも冬は約2.6倍のガスを使う

浴槽1杯(200L)で計算すると、夏は都市ガス0.27m³(約45円)で済むところが、冬は0.69m³(約117円)かかります。1回あたり約72円の差なので、毎日お湯をはればお風呂だけで1か月あたり約2,200円増える計算です。台所やシャワーも同じ理屈で増えます。

理由2:お湯を使う量そのものが増える

水温が下がることに加えて、行動も変わります。シャワーだけで済ませていた人が湯船につかるようになり、家族の入浴時間が空くと追い焚きが必要になります。洗い物のときに水ではなくお湯を出す回数も増えます。

資源エネルギー庁の試算では、200Lの湯が2時間の放置で4.5℃下がり、それを1日1回追い焚きすると、年間でガス38.20m³を余計に使います。追い焚きは「温め直し」なので、湯船にためた湯が冷めるほど費用がかさみます。

理由3:ガスの暖房を使う

ガスファンヒーターやガス温水式の床暖房を使っている家では、給湯とは別に暖房ぶんが上乗せされます。資源エネルギー庁の試算では、ガスファンヒーターの運転を1日1時間短くするだけで年間12.68m³のガスが減ります。

逆にいうと、暖房がすべて電気(エアコンや電気毛布)の家では、冬に増えるのは主に給湯ぶんです。自分の家がどちらなのかで、効く対策が変わります。暖房を電気でまかなっている場合は暖房の電気代を4機種で比較も合わせて確認してください。

2026年から2027年の冬は「政府の値引きがない冬」になる

今年の冬に特有の事情があります。電気・ガス料金の負担軽減支援(政府の値引き)が、2026年9月使用分で終わっていることです。

経済産業省の「電気・ガス料金支援」サイトによると、今回の値引きの対象は2026年7月使用分から9月使用分までで、都市ガスの値引き単価は7月・9月使用分が14.0円/m³、8月使用分が18.0円/m³でした。2026年9月20日時点で、冬に向けた新しい支援は発表されていません。

一方、去年の冬には値引きがありました。東京ガスの料金表ページによると、2026年2月・3月検針分にはガス▲18.0円/m³、4月検針分には▲6.0円/m³が適用されています。

つまり、去年の冬に値引きされていたぶんが今年はないということです。月30m³使う家なら18.0円×30=月540円、45m³使う家なら月810円。ひと冬(4か月)で2,000〜3,000円ほど、去年より高く見えることになります。

なお、ガスの単位料金そのものは原料費調整制度によって毎月動きます。上の金額は値引きの有無だけを比べたもので、実際の請求額は原料価格の動きでさらに上下します。値引きの終了については電気・ガス代の補助が9月使用分で終了でも扱っています。

都市ガスの冬の料金目安|使用量から自分の額を出す

都市ガスは地域と会社で単価が違うので、平均額より「使用量からの逆算」のほうが確実です。ここでは東京ガスの一般料金(東京地区等・2026年10月検針分・税込)の早見表を使います。東京ガスが標準家庭としている使用量は月30m³です。

1か月の使用量ガス料金(税込)目安
10m³2,470円夏場・単身
20m³4,181円春秋・少人数
25m³4,963円 
30m³5,744円東京ガスの標準家庭
35m³6,525円 
40m³7,307円冬の目安
45m³8,088円冬の目安
50m³8,870円冬・家族が多い家
出典:東京ガス「ガス料金早見表(2026年10月検針分)東京地区等」(一般料金)。政府の値引きを適用する前の金額

基本料金は使用量20m³までが759円、20m³を超え80m³までが1,056円です。早見表から計算すると、1m³あたりの単価は20m³までがおよそ171円、20m³を超えるとおよそ156円になります。使うほど1m³あたりは少し安くなる仕組みです。

検針票のどこを見ればいいか

見るのは「ご使用量(m³)」の1か所です。夏の検針票と冬の検針票を並べて、使用量が何倍になっているかを確かめてください。金額ではなく使用量で比べるのは、単価が毎月動くためです。

  • 使用量が2倍前後…水温と暖房による通常の冬の増え方です
  • 使用量はほぼ同じなのに金額が上がった…単価の変動か、政府の値引きが終わったぶんです
  • 使用量が3倍以上…追い焚きや給湯器の設定を見直す余地があります

プロパンガスの冬の料金目安|地域差がそのまま出る

プロパンガス(LPガス)は自由料金なので、地域とガス会社によって金額が変わります。石油情報センターが毎月公表している一般小売価格(基本料金・消費税込み)の2026年8月31日調査は次のとおりです。

地方5m³10m³20m³50m³
北海道7,089円11,663円20,245円45,115円
東北6,458円10,770円18,997円41,842円
関東5,620円9,238円16,286円36,199円
中部5,963円9,728円16,929円36,505円
近畿5,825円9,455円16,338円35,506円
中国6,319円10,299円17,832円38,504円
四国5,808円9,447円16,278円35,277円
九州および沖縄5,960円9,736円16,744円35,790円
全国5,991円9,822円17,118円37,365円
出典:石油情報センター「一般小売価格 LP(プロパン)ガス 速報(毎月調査)」2026年8月31日調査。基本料金・消費税込み

プロパンガスで注意したいのが単位の違いです。プロパンガスは気体1m³あたり99MJ、都市ガス(13A)は1m³あたり45MJで、同じ1m³でも熱量が約2.2倍違います。都市ガスで30m³使う家は、プロパンガスなら13〜14m³程度。m³の数字だけを見て「うちは少ない」と判断しないでください。

表を見ると、同じ20m³でも北海道20,245円と四国16,278円で4,000円近い差があります。寒い地域は使用量も増えるため、冬の負担は二重にかかります。

今日からできる冬のガス代の下げ方

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトは、省エネ行動ごとの年間削減量を公表しています。ガスに関係するものをまとめると次のとおりです。

やること試算の条件年間のガス削減節約額
入浴の間隔をあけず、追い焚きを減らす2時間の放置で4.5℃下がった200Lを1日1回追い焚きする場合との比較38.20m³約6,190円
シャワーを1分短くする45℃の湯を流す時間を1日1分短縮12.78m³ガス約2,070円+水道約1,140円=約3,210円
ガスファンヒーターを1日1時間短くする設定温度20℃12.68m³約2,050円(+電気約120円)
給湯温度を40℃→38℃に下げる65Lの水道水で1日2回手洗い、253日8.80m³約1,430円
暖房の設定を21℃→20℃にする外気6℃、1日9時間、ガスファンヒーター8.15m³約1,320円
出典:資源エネルギー庁「省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報」(風呂・トイレ/キッチン/冷暖房)より作成

この節約額は、資源エネルギー庁がガス1m³あたり約162円で換算した金額です。東京ガスの2026年10月検針分の単価はおよそ171円/m³なので、いまの単価ならもう少し大きくなります。

優先順位は「追い焚き→シャワー→設定温度」

表のとおり、桁が違うのは追い焚きです。具体的には次の3つです。

  • 家族が続けて入る。間隔があくほど湯が冷め、追い焚きのガスが増えます
  • 必ずフタをする。フタをしないと湯船の熱がそのまま逃げます
  • 水からではなくお湯をためる。浴槽に水をためて沸かすより、給湯器でお湯をためるほうが省エネです

シャワーは「1分を1回減らす」だけで年3,000円台が動きます。資源エネルギー庁によると、シャワーを1分使うと12Lのお湯が流れ、家族4人が4分ずつ使うと浴槽1杯分とほぼ同じ量になります。

給湯温度は、冬に上げたまま戻し忘れる人が多いところです。台所の給湯温度と風呂の設定温度は別なので、両方を確認してください。

給湯器の買い替えを検討している場合

すぐに効く話ではありませんが、給湯器の寿命が近い場合は種類で差が出ます。資源エネルギー庁によると、潜熱回収型給湯器(エコジョーズ・エコフィール)は排熱ロスを抑えることで、従来型の約80%だった熱効率を約95%まで上げています。壊れてから慌てて選ぶより、余裕のあるうちに検討しておくほうが選択肢は広がります。

プロパンガスなら、対策より先に「単価」を確かめる

プロパンガスの家では、節約行動より先にやることがあります。自分の従量単価が相場より高くないかの確認です。プロパンガスは自由料金で、同じ地域・同じ使用量でも会社によって金額が変わるため、ここが合っていないと冬の請求はいくら節約しても下がりきりません。

計算は検針票(請求書)からできます。

従量単価=(請求額 − 基本料金 − 設備料金)÷ 使用量(m³)

2025年4月2日に施行された制度改正(三部料金制の徹底)で、給湯器や配管などの設備費用をガス料金に紛れ込ませず、外出しで表示することが求められています。請求書に内訳が見当たらない場合は、ガス会社に提示を求めてください。

出した単価と請求額を、先ほどの石油情報センターの表と比べます。自分の地方の10m³・20m³の金額より明らかに高ければ、見直しの余地があります。手順としては、まず今のガス会社に値下げを相談し、それで下がらなければ会社の切り替えを検討するという順番になります。相談も見積もりも費用はかかりません。

賃貸の場合は建物所有者の同意が必要になるなど、持ち家とは進め方が違います。料金の内訳の見方、値下げ交渉の進め方、切り替えの流れと解約時に発生しうる費用は、プロパンガスが高い理由と下げる方法|料金相場と会社の切り替え手順で詳しくまとめています。冬に入る前に確認しておくと、請求が高くなってから動くより間に合います。

自分で比べるのが大変なときの選択肢

地域のプロパンガス会社を自分で調べて1社ずつ見積もりを取るのは、手間がかかります。その部分を代行してもらう方法の1つが、比較・紹介サービスです。エネピは、プロパンガス・都市ガス・電気の料金を比較できるサービスです。公式サイトで確認できる内容は次のとおりです。

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公式サイトに出ている「年間◯◯円安くなる」という金額は個別の事例です。いくら下がるかは地域・使用量・現在の契約で変わるため、実際の見積もりで確認してください。賃貸の場合は建物所有者の同意が必要になる点も変わりません。

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よくある質問

ガス代のピークはいつですか

家計調査では2月が最も高く、3月がほぼ同額で続きます。請求は前月分の使用が反映されるため、最も寒い1月の使用が2月・3月の請求に出ます。上がり始めるのは12月です。

使い方を変えていないのにガス代が上がりました。故障でしょうか

まず検針票の「ご使用量(m³)」を前年同月と比べてください。使用量が同じで金額だけ上がっているなら、単価の変動か政府の値引きの終了が理由です。使用量が前年より大きく増えているときは、給湯器の設定や追い焚きの回数、給湯配管まわりの漏れなどを確認する順番になります。

都市ガスとプロパンガス、どちらが安いですか

同じ熱量あたりで比べると、一般にプロパンガスのほうが高くなります。ただしプロパンガスは自由料金で会社ごとの差が大きく、「プロパンだから高い」のか「契約している会社が高い」のかは請求書を見ないと分かりません。まずは自分の従量単価を出して、地域の相場と比べてください。

この冬に政府の補助は復活しますか

2026年9月20日時点で、冬に向けた新しい支援は発表されていません。直近の支援は2026年7月使用分から9月使用分までで終了しています。今後の扱いは経済産業省の発表を確認してください。

あわせて読みたい:冬の電気代はいくら上がる?|一人暮らし・二人暮らしの平均と今からできる対策(2026年冬)

まとめ

  • ガス代のピークは2月の全国平均6,448円。最も安い9月の約2.2倍で、ひと冬(12〜3月)で1万円強増えます
  • 主因は水温。冬は40℃のお湯を作るのに夏の約2.6倍の熱がいり、浴槽1杯で1回約72円の差になります
  • 今年の冬は政府の値引きがありません。30m³使う家なら月540円ぶん、去年の冬より高く見えます
  • 自分の額は検針票の使用量(m³)から、都市ガスは早見表、プロパンガスは石油情報センターの表で確かめられます
  • 対策は追い焚き(年約6,190円)→シャワー1分(年約3,210円)→給湯温度(年約1,430円)の順に効きます
  • プロパンガスの家は、対策の前に従量単価が相場より高くないかを確認してください

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参考情報・出典

本文の金額・料金は2026年9月20日(日本時間)時点で各公表資料を確認したものです。ガスの単位料金は毎月変わるため、最新の金額は契約しているガス会社の検針票と料金表で確認してください。

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