この記事は公開時点の情報です(2026年9月27日追記)
本文で扱っている「2026年9月からの本格導入開始」の時期は過ぎました。2026年9月27日時点で、ファミリーマートのニュースリリース一覧に新型POSレジの続報は掲載されておらず、2026年9月3日付の発表が最新のままです。設置完了の予定(2027年2月末)と、店舗ごとの導入時期が公表されていない点も変わっていません。
ファミリーマートは2026年9月3日、新しく開発した「新型POSレジ」を、2026年9月から全国約16,500店へ本格導入すると発表しました。同社が同日付で公開したニュースリリースによると、1台のレジを店舗側の操作で「有人モード」と「セルフモード」に切り替えて運用できるのが最大の特徴で、レジ関連業務を1日あたり2割削減することを目標に掲げています。
コンビニのレジは、多くの人が週に何度も通る場所です。使い方が変わるなら、店頭で初めて出会う前に知っておいたほうが戸惑いません。この記事では、公式リリースに書かれている内容を軸に、報道で補われた導入スケジュールや台数を整理し、利用する側の視点で「何が変わり、何がまだ決まっていないのか」を順に見ていきます。特定の支払い方法や店舗の使い方をすすめるものではありません。
発表の骨子:1台で有人とセルフを切り替える
これまでのコンビニは、店員が対応するカウンターのレジと、客が自分で会計するセルフレジが、別々の機械として置かれているのが一般的でした。今回の新型POSレジは、その2つを1台にまとめる考え方です。
公式リリースでは、モードの使い分けが次のように説明されています。
| モード | 想定される場面(公式リリースの記載) |
|---|---|
| 有人モード | ピーク時間帯、宅配便・公共料金の支払い、カウンター商材(ホットスナック)など、店舗スタッフによる対応が必要なとき |
| セルフモード | オフピーク時や夜間など、客が自分のペースで会計したいとき |
切り替えるのは客ではなく店舗側です。混雑する時間帯は店員が手早くさばき、落ち着いた時間帯はセルフに切り替えて、その間スタッフは別の業務に回る、という運用が想定されています。
ファミリーマートは2026年9月に創立45周年を迎えており、今回の刷新は「いちばん革新的・最先端」を掲げた取り組みの一環と位置づけられています。
いつ、どの店に入るのか:完了予定は2027年2月末
公式リリースには「2026年9月から本格導入を開始」とあるものの、いつ全店に行き渡るのかは書かれていません。この点はImpress Watchの記事が具体的に伝えています。
同記事によると、設置完了の予定は2027年2月末まで、設置台数は約37,000台です。現在のカウンターPOSレジとセルフレジを新型POSレジ1種類に置き換えて集約し、レジ台数そのものを効率化する狙いがあるとしています。約16,500店に対して約37,000台なので、単純計算では1店あたり2台強という規模になります。
さらに同記事は、2026年6月頃から試験導入が始まり、8月末までに約900店舗で運用されていたと伝えています。つまり9月の発表は「これから作る」段階の話ではなく、すでに一定の実店舗で動いていたものを全国展開するという段階です。
裏を返すと、2026年9月時点では大半の店舗がまだ従来のレジのままだということでもあります。近所の店で新しいレジを見かけなくても、それ自体は想定内と考えてよいでしょう。約16,500店に対して8月末で約900店なので、全体の1割にも届いていない段階から全国展開が始まる形です。
「1台に集約する」ことの意味
有人とセルフを1台にまとめると聞くと機能の足し算に見えますが、店舗の設計としてはむしろ引き算の話に近いといえます。
これまでの構成では、カウンターに有人レジ、その横などにセルフレジ、というように役割ごとに機械が固定されていました。この置き方だと、昼のピークにはセルフの台が余り、深夜には有人の台が余る、という時間帯ごとのムダが避けにくくなります。台数を増やして両方をまかなおうとすれば、今度は限られた売り場面積を圧迫します。
Impress Watchの記事が伝えている「現在のカウンターPOSレジとセルフレジを新型POSレジ1種類に置き換えて集約、統合することで、レジ台数の効率化を図る」という方針は、この固定の解消を指しています。どの台も両方の役割をこなせるなら、時間帯に応じて必要な分だけ有人にすればよく、レジの総数自体を絞り込める理屈です。
客の立場から見ると、これは「空いているのに使えないレジ」が減る方向の変化になります。ただし削減幅や1店あたりの台数の内訳は公表されていないため、行列がどれだけ短くなるかを事前に見積もることはできません。
セルフレジでできることが増える:エコ割と電子マネーチャージ
利用する側にとって、いちばん実感しやすい変化はここかもしれません。
公式リリースは、これまで別のレジで行う必要があった「エコ割商品の購入」と「電子マネーのチャージ」が、セルフレジでそのまま完結できるようになったと明記しています。
エコ割は、消費期限が近づいた商品に値引きシールを貼って販売する、ファミリーマートの食品ロス削減の仕組みです。同社のFAQでは、エコ割と他の値引きクーポンの併用について「併用可能です」と回答されています。値引き対象の弁当やおにぎりを買うたびに有人レジへ回る必要がなくなるなら、夜間の買い物では地味に効いてくる変化です。
電子マネーのチャージも同様で、ファミペイなどへの入金のためだけにカウンターに並ぶ、という手順が減ります。Impress Watchの記事も、セルフモードがファミペイをはじめとした電子マネーへのチャージとエコ割引商品の購入に対応すると伝えています。
あわせて、操作に迷ったときの「スタッフ呼出機能」も備わります。セルフレジを使い慣れていない人にとっては、この呼び出しが用意されているかどうかで心理的な負担がかなり変わります。

決済は約40種類、自動釣銭機と次期決済端末もセット
新型POSレジは、レジ本体だけの話ではありません。公式リリースでは、次の3点を組み合わせることでレジ関連業務の削減を実現するとしています。
- 新型POSレジ本体
- 自動釣銭機(現金管理業務の負担を大幅に削減)
- 次期決済端末(電子マネー、クレジット、バーコード決済など約40種類のキャッシュレス決済に対応)
自動釣銭機は、店員が現金を数える手間やレジ締めの負担を減らす設備です。客側から見れば、釣り銭の受け渡しミスが起きにくくなる、という違いとして表れます。
決済手段が約40種類まで広がる点は、普段使っているコード決済やカードが「この店のセルフでは使えない」という場面を減らす方向に働きます。ただし公式リリースは種類数を示しているだけで、具体的なブランド名の一覧は公開していません。自分の使っている決済が対象かどうかは、店頭の表示で確認することになります。
有人モードのままになる場面もある
セルフに切り替えられるとはいえ、すべての会計がセルフで済むわけではありません。
公式リリースは、宅配便や公共料金の支払い、ホットスナックなどのカウンター商材を、店舗スタッフの対応が必要な例として挙げています。Impress Watchの記事は、これに加えて酒・たばこの販売時も有人モードで運用されると伝えています。
年齢確認や、店員が商品を取り出す必要がある商品は、性質上どうしても人の手が要ります。「新型レジ=すべてセルフ化」ではなく、必要な場面では人が対応するという設計です。同社もリリースの中で、セルフショッピングと「人に寄り添う接客」の両立という表現を使っています。
なぜレジから手をつけるのか
背景として公式リリースが挙げているのは、人手不足と人件費の高騰、そして最低賃金の上昇です。
Impress Watchの記事によると、レジ業務は店舗の全業務の約3〜4割を占めるとされています。比重の大きい部分を効率化すれば、削減効果もそれだけ大きくなるという理屈です。
ファミリーマートは、この取り組みを含めて、2030年度までに店舗の1日あたりの総労働時間(マンアワー)を2025年度対比で約2割削減する目標を掲げています。手段としては、ロボティクスや「AIレコメンド発注」の活用に加え、新たな省力化機器の開発・導入を進めるとしています。
さらに、人件費指標として「タスク・ビルディング・モデル(TBM)」を新たに導入するとも書かれています。これは客数予測にもとづいて1日に必要な推奨労働時間を算出する仕組みで、既存の「ファミマ・ワーク・システム(FWS)」と連携させることで、時間帯ごとのシフト提案とワークスケジュールの自動作成につなげるという内容です。
レジの刷新は単独の設備投資ではなく、シフトの組み方まで含めた店舗運営の見直しの入口として説明されている、と読むのが正確でしょう。
今後追加される予定の機能
公式リリースは、今後順次追加する機能として次の2つを挙げています。
- 「ひらがな」や「英語」への表示切り替え
- 音声による案内機能
子どもから高齢者、海外からの利用者まで迷わず操作できるレジを目指す、という位置づけです。ただし、これらは「今後順次追加」と書かれているだけで、開始時期は示されていません。導入初期の新型レジで最初から使えるとは限らない点に注意してください。

店頭で確認しておけること
新しいレジに出会ったときに困らないよう、いま押さえておけるのは次の点です。
- モードは店舗側が切り替える。行った時間帯によって、同じ店でも有人だったりセルフだったりする可能性がある
- セルフでも、エコ割商品と電子マネーチャージは扱える見込み
- 操作に迷ったらスタッフ呼出機能を使えばよい
- 宅配便、公共料金、ホットスナック、酒・たばこは引き続き店員の対応が必要
- 使える決済手段は約40種類に広がるが、具体的な対象は店頭表示で確認する
「レジが変わっていた」と気づいた時点でこれだけ分かっていれば、後ろに並んでいる人を気にしながら操作方法を探す状況は避けられます。
発表からは分からないこと
一方で、今回の発表だけでは確認できない点もあります。事実と切り分けておきます。
- 待ち時間が実際にどれだけ短くなるか:リリースは「お客さまのレジ待ち時間も削減し」としていますが、削減幅の数値は公表されていません。2割という数字は、あくまで店舗側のレジ関連業務の削減目標です
- 対象外の店舗があるかどうか:「全国約16,500店」という表記で、除外店舗の有無や条件についての記載はありません
- ひらがな・英語表示や音声案内の開始時期:「順次追加」とのみ書かれています
- 対応する決済ブランドの一覧:種類数のみが示されています
- 自分の行く店の切り替え時期:店舗別のスケジュールは公開されていません
これらを「こうなるはず」と決めつけて動く必要はありません。いずれも店頭または今後の同社の発表で分かる範囲の話です。
よくある質問
ファミマの新型レジ(自動レジ)はいつから使えますか。
ファミリーマートの2026年9月3日のニュースリリースによると、全国約16,500店への本格導入は2026年9月から始まっています。ただし、全店に行き渡るのはまだ先です。Impress Watchの報道では、設置完了の予定は2027年2月末、設置台数は約37,000台とされています。
なお、9月の発表がゼロからの開始というわけではありません。同記事によると、2026年6月頃から試験導入が始まり、8月末までに約900店舗で運用されていました。
自分がよく行く店には、いつ入りますか。
店舗別の導入スケジュールは公表されていません。公式リリースにも記載がありません。
2026年8月末時点の約900店は、全体の約16,500店に対して1割にも届いていない数です。そこから全国展開が始まる形なので、2026年9月の時点で近所の店がまだ従来のレジであっても珍しくありません。導入時期を確かめる公式な窓口は示されていないため、店頭で確認するほかありません。
セルフモードで買えないものはありますか。
公式リリースは、宅配便・公共料金の支払いと、ホットスナックなどのカウンター商材を、店舗スタッフによる対応が必要な例として挙げています。Impress Watchの記事は、これに加えて酒・たばこの販売時も有人モードで運用されると伝えています。これらは引き続き有人モードでの対応になります。
一方で、セルフモードでも、エコ割商品の購入と電子マネーのチャージは完結できます。どちらも公式リリースに明記されている内容です。
モードを切り替えるのは客ではなく店舗側で、時間帯や混雑状況に応じて運用されます。そのため、同じ店でも行った時間によって有人だったりセルフだったりします。
まとめ
ファミリーマートの新型POSレジは、2026年9月から全国約16,500店で本格導入が始まり、Impress Watchの報道によれば2027年2月末までに約37,000台の設置を完了する予定です。1台で有人モードとセルフモードを切り替えられ、セルフでもエコ割商品の購入と電子マネーのチャージができるようになり、決済手段は約40種類に広がります。
利用する側にとっては、「セルフだからこれはできない」という制約がひとつ減る変化です。店舗側にとっては、レジ関連業務を1日2割削減し、2030年度までにマンアワーを約2割削減するという目標の入口にあたります。
近所の店のレジがいつ入れ替わるかは公表されていません。切り替わっていたら、まずはモードの表示とスタッフ呼出ボタンの位置を確認する。それだけで、初回の戸惑いはかなり小さくなります。
参考情報・出典
- お客さまの利便性向上と店舗の省力化を実現 新型POSレジを全国のファミリーマートに導入~レジ業務を1日2割削減へ~|ファミリーマート — 2026年9月3日公開の公式ニュースリリース。2026年9月から全国約16,500店へ本格導入。有人モード(ピーク時間帯、宅配便・公共料金の支払い、カウンター商材)とセルフモード(オフピーク時や夜間)の切り替え。セルフレジでエコ割商品の購入と電子マネーのチャージが完結、スタッフ呼出機能。次期決済端末で電子マネー・クレジット・バーコード決済など約40種類に対応。自動釣銭機との組み合わせで現金管理業務の負担を削減。レジ関連業務を1日あたり2割削減。2030年度までに店舗の1日あたり総労働時間(マンアワー)を2025年度対比で約2割削減。人件費指標「タスク・ビルディング・モデル(TBM)」と「ファミマ・ワーク・システム(FWS)」の連携。今後「ひらがな」「英語」への表示切り替えと音声案内を順次追加。2026年9月に創立45周年
- ファミリーマート、全店舗に新型POSレジ導入 有人・セルフを1台で|Impress Watch — 2027年2月末までに設置完了予定、設置台数は約37,000台。現在のカウンターPOSレジとセルフレジを新型POSレジ1種類に置き換えて集約。2026年6月頃から試験導入を開始し、8月末までに約900店舗で運用。有人モードは酒・たばこ販売、公共料金支払い、宅配便受付、ホットスナック販売時にも運用。レジ業務は全業務の約3〜4割を占める
- ファミマ、POSレジ刷新 1台でセルフ/有人切り替え レジ業務2割削減へ|ITmedia NEWS — 2026年9月から全国約1万6500店に本格導入。セルフレジでエコ割商品の購入や電子マネーのチャージが可能に、スタッフ呼出機能を搭載。次期決済端末で約40種類のキャッシュレス決済に対応予定。集約方針や設置台数についての記載は確認できず
- 「エコ割」と他の値引きクーポンなどの割引は併用できますか。|ファミリーマート お問い合わせ — 「併用可能です。」と回答。エコ割の対象商品や値引きの仕組みについての記載はこのページには含まれていない
※本文の内容は2026年9月8日時点で各サイトを確認したものです。導入スケジュール、設置台数、対応決済サービスは今後変更される可能性があります。店舗ごとの導入時期は公表されていません。
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