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ITパスポートの勉強時間と独学の進め方|合格者アンケートと公式の出題範囲から組む学習計画

ITパスポートの勉強時間は50〜100時間、独学の進め方を表す時計と参考書のイラスト PC・スマホ・データ

ITパスポート試験の勉強時間は、IPAが2026年10月に公開した合格者アンケートで「50時間〜100時間未満」がいちばん多い答えでした。この記事では、そのアンケートと公式の出題範囲をもとに、独学での進め方と学習計画の例をまとめます。

試験の日程・受験料・合格基準はITパスポート試験とは(試験日・申し込み・受験料・合格基準)で説明しています。2026年12月28日から2027年1月下旬(予定)までは試験が休止するので、受験日を決める前に確認してください。

結論|1〜2か月・50〜100時間がひとつの目安

  • 合格者アンケートで多かったのは、学習期間1〜2か月・総学習時間50〜100時間・平日30分〜1時間・休日1〜2時間
  • 進め方は「範囲を確かめる → テキスト1冊を1周 → IPAの過去問題 → 分野ごとに復習 → 本番の形で練習」
  • 3分野それぞれ300点以上が必要なので、苦手な分野を残さない
  • ITになじみがない人ほど、時間は多めに見ておく(アンケートでも、なじみが少ない人ほど学習時間が長い傾向)

合格者は、どれくらい勉強した?

IPAは、2025年10月〜2026年7月に受験して合格した人を対象にアンケートを行い、3,297件の回答をまとめています(2026年10月26日公開)。

IPAの合格者アンケート:学習期間1〜2か月、総学習時間50〜100時間、平日30分〜1時間・休日1〜2時間、市販の参考書・問題集が最多
図1:合格者アンケートで多かった答え(IPAの公開資料をもとに作成)
質問いちばん多かった答えあわせて分かること
学習を始めてから受験まで1か月〜2か月未満3か月未満が全体の66.6%
合格までの総学習時間50時間〜100時間未満100時間未満が全体の70.9%
平日1日の学習時間30分〜1時間未満1時間未満が全体の60.5%
休日1日の学習時間1時間〜2時間未満2時間未満が全体の61.6%
いちばん使った教材市販の参考書や問題集全体の48.6%。次いでスマホアプリ、無料のネット教材、動画サイト

回答者の80%以上が社会人で、受験前のITのなじみが「日常的なPC・スマホ・ネットの利用が中心」「ほとんどなじみがなかった」という人が、あわせて39.7%いました。IPAは、なじみが多い人ほど総学習時間が短い傾向があったとしています。

ただし、この数字は自己申告で、アンケートに答えた合格者の結果です。IPAも、合格者全体の状況ではなく、必要な学習量を保証するものではないと注意書きしています。自分の経験に合わせて調整してください。

IT初心者は、どれくらい見ておけばいい?

IPAのアンケートでは、受験前のITのなじみが少ない人ほど、総学習時間が長い傾向がありました。仕事や学校でITにふれることが少ない人は、いちばん多かった「50〜100時間」の上のほう(100時間前後)を目安に計画を立てておくと、途中で時間が足りなくなりにくくなります。反対に、仕事でパソコンやシステムを日常的に使っている人は、もっと短くなることもあります。

どちらの場合も、過去問題を解いてみて、3分野それぞれで合格基準に届きそうかを見ながら、計画を縮めたり延ばしたりしてください。

独学の進め方(5つの段階)

ITパスポートの独学の進め方5段階:範囲の確認、テキスト1周、過去問題、分野別の復習、本番形式の練習
図2:独学の進め方(IPAの公開情報をもとに作成)

1. 出題範囲を確かめる

IPAの「シラバス」に、出題範囲が細かくまとまっています。2026年11月時点の最新はVer.6.5で、たとえば法務の分野では「下請法」が削られ「中小受託取引適正化法」が加わっています。最初にシラバスの目次と中分類をざっと見て、3分野の全体像をつかみます。

2. テキスト1冊で全体を1周する

最初はわからない所があっても止まらず、最後まで読み通します。1冊目で全体を見てから問題に進むと、どの分野が苦手かが早く分かります。テキストは最新のシラバスに対応しているものを選んでください。

3. IPAの過去問題を解く

IPAは、ITパスポート試験の過去問題(問題冊子と解答例)を無料で公開していて、令和8年度分まであります。使うのに許諾や使用料はいりません(法令に特別の定めがある場合を除く)。新しい年度から解くと、今の出題に近い問題で練習できます。

過去問題の使い方の例

  1. 1年度分(100問)を、本番と同じ120分で通して解く
  2. 解答例で採点し、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系ごとに正解の数を書き出す
  3. 間違えた問題と、たまたま正解した問題に印を付ける
  4. 印を付けた問題は、テキストの該当ページを読み直し、正解の理由を自分の言葉で説明できるようにする
  5. 数日あけて、印の付いた問題だけを解き直す。次の年度に進む

過去問題は、IPAの「過去問題(問題冊子・解答例)」のページから無料でダウンロードできます。

4. 間違えた所を分野ごとに復習する

合格には、総合600点以上に加えて、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系がそれぞれ300点以上必要です。間違えた問題を分野ごとに分けて、点数の低い分野から復習します。

5. 本番の形で練習する

本番は会場のパソコンで解くCBT方式です。IPAが公開している「CBT疑似体験ソフトウェア」で画面の操作に慣れておき、過去問題を120分で通して解く練習をします。

本番の画面で練習できる(無料)
IPAの「CBT疑似体験ソフトウェア」で、試験と同じような画面の操作を事前に試せます。試験の直前に一度は触っておくと、当日あわてずに済みます。

学習計画の例(8週間・約60時間)

合格者アンケートで多かった「平日30分〜1時間・休日1〜2時間」を続けると、1週間でおよそ6〜8時間、8週間で50〜60時間ほどになります。次の表は、その時間で組んだ一例です。

週やることねらい
1〜2週シラバスの確認、テキストでストラテジ系経営・法務などの用語に慣れる
3週テキストでマネジメント系開発・プロジェクト・サービスの流れをつかむ
4〜5週テキストでテクノロジ系問題数がいちばん多い分野(45問程度)
6〜7週IPAの過去問題を年度ごとに解く分野ごとの正答の割合を記録する
8週苦手な分野の復習、CBT疑似体験、120分の通し練習本番の形に慣れる

ITの仕事の経験がある人は短く、なじみがない人は長めにします。受験日は、休止期間(2026年12月28日〜2027年1月下旬予定)を避けて決めてください。

1か月で受けたい人の計画の例(4週間・約60時間)

合格者アンケートでいちばん多い総学習時間(50〜100時間)を1か月でこなすには、1日あたり2時間前後が必要です。平日に1.5〜2時間、休日に3時間ほど取れる人向けの一例です。

週やること目安の時間
1週シラバスの確認、テキストでストラテジ系とマネジメント系約15時間
2週テキストでテクノロジ系約15時間
3週IPAの過去問題を2〜3年度分、分野ごとに採点して復習約15時間
4週苦手な分野の復習、過去問題をもう1〜2年度分、CBT疑似体験と120分の通し練習約15時間

ITになじみがない人が1か月で受ける場合は、時間がかなり詰まります。過去問題で合格基準に届かない分野が残っていたら、受験日を後ろにずらすことも考えてください。

勉強時間の記録のしかた

勉強時間と正答の割合を記録しておくと、計画どおり進んでいるかが分かり、続けやすくなります。手帳でもスマホのメモでも、次の4つを1行で書くだけで十分です。

  • 日付
  • 勉強した時間(分)
  • 分野(ストラテジ・マネジメント・テクノロジ)
  • 過去問題を解いた日は、分野ごとの正解の数

週の終わりに合計時間を見て、目標より少なければ翌週の休日に足します。分野ごとの正解の割合が低いところが、次の週に重点的に復習するところです。

分野ごとの勉強のポイント

ストラテジ系(35問程度)

企業活動・法務・経営戦略・システム戦略などが出ます。法律や制度の名前が多いので、シラバスの改訂で変わった所(中小受託取引適正化法など)は、テキストが新しい版かどうかを確かめます。

マネジメント系(20問程度)

システム開発の進め方・プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント・システム監査が出ます。問題数は少なめですが、300点以上が必要なのは他の分野と同じです。

テクノロジ系(45問程度)

基礎理論・アルゴリズムとプログラミング・コンピュータの仕組み・データベース・ネットワーク・セキュリティなど範囲が広く、問題数もいちばん多い分野です。テキストを読むだけでなく、過去問題で手を動かして慣れます。

独学か、講座を使うか

合格者アンケートでいちばん使われていたのは市販の参考書や問題集で、スマホアプリや無料のネット教材、動画サイトも多く使われていました。独学で進めるか講座を使うかは、次の点で考えるとよいでしょう。

教材の種類と向いている人

教材向いている人よいところ気をつけること
市販のテキスト(参考書)はじめて学ぶ人範囲を順番に、まとまって学べる最新のシラバス(今はVer.6.5)に対応した版を選ぶ
IPAの過去問題すべての受験者無料。本番の出題に近い問題で練習できる解答例のみで、くわしい解説はない
問題演習のサイト・スマホアプリすき間時間に勉強したい人短い時間で何度もくり返せる問題が古いことがある。出典を確かめる
動画テキストだけでは分かりにくい人図や説明で理解しやすい見るだけで終わらせず、問題を解く
CBT疑似体験ソフトウェア(IPA)試験が近い人本番に近い画面の操作に慣れられる問題の練習ではなく、操作の確認用

合格者アンケートでは、主に使った教材として、市販の参考書や問題集のほか、スマホアプリ、無料のネット教材、動画サイトが多く挙がっていました。独学なら、テキスト1冊とIPAの過去問題を組み合わせるのが基本です。

令和8年度版の参考書・問題集は、ITパスポートのおすすめ参考書・問題集5冊で比べています。

  • 1人で毎日続けられるか(続かないなら、計画が決まっている講座が合うこともある)
  • わからない所を質問したいか
  • ITになじみがなく、テキストだけでは理解しにくいか
  • かけられる費用

2027年度に受ける人へ

IPAは、2027年度から新しい試験制度を始める予定です。ITパスポート試験は、出題分野が「ビジネス」「テクノロジ」「セキュリティ・倫理」に整理し直される予定で、シラバス案(Ver.0.1)とサンプル問題が公開されています。2027年度に受ける人は、テキストがどちらのシラバスに対応しているかを確かめてください。案は変わる可能性があります。

よくある質問

1か月で合格できますか?

合格者アンケートでは「1か月〜2か月未満」がいちばん多く、3か月未満が66.6%でした。必要な期間は、ITのなじみや1日に使える時間によって変わります。

過去問題だけで合格できますか?

過去問題は無料で使えて、出題の形に慣れるのに役立ちます。ただ、シラバスの改訂で新しく加わった内容は古い問題には出ていないので、最新のシラバスに対応したテキストもあわせて使うのが安全です。

どの分野から勉強するのがいいですか?

テキストの順に全体を1周してから、過去問題で点数の低い分野を重点的に復習するのがおすすめです。3分野それぞれに300点の基準があるため、得意な分野だけ伸ばしても合格になりません。

参考にした公式情報(2026年11月8日確認)

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