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契約アンペアを下げる目安と手順|冬の同時使用から決める計算表

契約アンペアを下げる目安と手順|冬の同時使用から決める計算表 家計・電気・保険

契約アンペアは、冬にいちばん家電が重なる時間帯の合計アンペアが、1段下の契約に収まるなら下げてよいと考えます。収まらないなら、その時間帯の家電をずらせるかで決めます。この記事では、契約の形を確かめ、時間帯ごとの計算表で数えます。数字は電力会社の公式情報だけを使っています(2026年10月確認)。

結論:契約アンペアは下げてよい?

答えは4点です。

  1. そもそも下げられる地域か。東京電力・中部電力・北海道電力・北陸電力・九州電力の従量電灯Bは、契約アンペアで基本料金が決まります(東京電力エナジーパートナーと九州電力は10A〜60A)。関西電力・中国電力・四国電力の従量電灯Aは「最低料金」の形で、アンペアを選ぶ欄がありません(各社公式、2026年10月確認)。
  2. 1段(10A)下げると、基本料金は月300〜570円ほど下がります。2026年11月1日から多くの大手電力で基本料金が上がるため、差は前より広がります。
  3. 決め手は冬の「重なる時間帯」です。エアコン暖房は運転中6.6Aでも、立ち上がりは20Aの目安です(東京電力エナジーパートナー)。朝と夕方の合計を、立ち上がりを含めて数えます。
  4. 一度変えると、原則1年は戻せません。東京ガスは「原則として1年以内にアンペア変更を行なっていない方」を変更の条件にしており、中部電力ミライズも「一般的には年に一度しか変更できません」と説明しています(2026年10月確認)。下げすぎると、冬じゅうブレーカーと付き合うことになります。

「何人家族なら何A」より、「冬の何時に何を同時に使うか」で決めるほうが外れにくいです。

自分の契約はアンペア制? どこを見て確かめる?

今の契約がアンペアで基本料金が決まる形かを、3か所で確かめます。

  1. 会員ページか検針票の「契約」の欄。「30A」などとあればアンペアの契約です。「kVA」なら容量の契約です。
  2. 分電盤のいちばん左の大きなつまみ(アンペアブレーカー)。「30A」などの数字が書かれています。ただし、スマートメーターの中で上限を決めている家では、このつまみが外されていることがあります(東京電力パワーグリッド)。その場合は会員ページか検針票で確かめます。
  3. プランの公式の料金表。「10A」「20A」と並んでいればアンペアで選ぶ形です。

大手電力の標準メニューでは地域で形が分かれます。東京・中部・北海道・北陸・九州の従量電灯Bはアンペア別の基本料金です。一方、関西電力の従量電灯Aは「最初の15kWhまで」の最低料金、中国電力も「最初の15kWhまで」、四国電力は「最初の11kWhまで」の最低料金です(各社公式、2026年10月確認)。この形の契約には、下げるアンペアがありません。

新電力と契約している人は「今のプラン」で決まります。たとえば東京ガスは、20A以下にするには先に基本プランへの変更が要ると案内しています(東京ガス、2026年10月確認)。

アンペアを下げるのは、電気代の見直しのうち「基本料金」だけに効く手です。使った量が増えたのか、単価が上がったのかを先に請求書で切り分けたい人は、全体の手順を電気代が上がったときの見直し手順|量か単価かを請求書で切り分けるにまとめています。基本料金の割合が大きい家ほど、この記事の手が効きます。

1段下げると基本料金はいくら変わる?

アンペア制の大手電力5社の、10Aあたりの基本料金です。北海道電力・東京電力エナジーパートナー・中部電力ミライズ・九州電力の4社は、託送料金(送配電網の利用料)の見直しを反映して、2026年11月1日に基本料金を上げます。北陸電力の公式の料金表には、確認した時点で11月からの新しい金額は載っていませんでした。

大手電力(従量電灯B)10Aあたり(〜10/31)10Aあたり(11/1〜)
北海道電力418.00円572.10円
東京電力エナジーパートナー311.75円392.06円
中部電力ミライズ321.14円447.92円
北陸電力302.50円公式に記載なし
九州電力316.24円441.69円
月額・税込・1契約あたり。燃料費調整額と再エネ賦課金は含みません(各社の公式料金表、2026年10月25日確認)

基本料金はアンペアに比例します。東京電力エナジーパートナーなら、11月からは40Aが1,568.24円、30Aが1,176.18円で、差は月392.06円、年にすると約4,700円です。中部電力ミライズなら年に約5,400円、北海道電力なら約6,900円になります(表の金額×12か月で計算)。

下がるのは基本料金だけで、電力量料金は変わりません。東北電力の料金は公式の料金表で確かめてください。

冬に重なる時間帯から、必要なアンペアを数えるには?

契約アンペアは「同時に使える上限」で、いちばん重なる時に決まります。冬は暖房が加わるので1年の山になりやすい季節です。数え方は3手順です。

  1. 冬に家電が重なる時間帯を2〜3つ書き出す。多いのは朝の支度と、夕食前後です。
  2. その時間帯に同時に動く家電のアンペアを足す。手元の家電は、本体や説明書の消費電力(W)を100で割るとアンペアの目安になります。100Vなら1,000Wで10Aです(東京電力エナジーパートナー)。
  3. エアコンを入れ始める時間帯なら、立ち上がりの数字で足す。暖房の立ち上がりは20Aの目安で、運転中の6.6Aの3倍ほどです。東京電力パワーグリッドは、立ち上がりの約15分は大きな電流が流れると案内しています。

合計以上でいちばん小さい契約が目安です。38Aなら40A、47Aなら50Aです。1段下が合計以上なら、下げても足ります。

冬の同時使用 計算表(書き込んで使う)

① 家電のアンペアの目安(東京電力エナジーパートナー)

家電(条件)目安使う
エアコン暖房・運転中(10畳用の平均)6.6A□
エアコン暖房・立ち上がり20A□
電気カーペット3畳・全面(半面は4A)8A□
冷蔵庫(450Lクラス)2.5A□
電子レンジ(30Lクラス)15A□
IHジャー炊飯器(5.5合・炊飯時)13A□
ヘアードライヤー12A□
アイロン14A□
食器洗い乾燥機(100V卓上)13A□
ドラム式洗濯乾燥機・乾燥時(洗濯時は2A)13A□
掃除機・強(弱は2A)10A□
液晶テレビ42型2.1A□
その他(表示のW÷100)__A□

機種で違います。手元の家電は表示のW数で確かめてください。

② 時間帯ごとの合計(例と記入欄)

時間帯重なる家電合計
例:冬の朝7時エアコン運転中6.6+冷蔵庫2.5+電子レンジ15+ドライヤー12+テレビ2.138.2A
例:冬の夕方18時エアコン運転中6.6+冷蔵庫2.5+炊飯器13+電子レンジ15+カーペット全面8+テレビ2.147.2A
例:帰宅直後(暖房を入れる)エアコン立ち上がり20+冷蔵庫2.5+電子レンジ15+テレビ2.139.6A
朝 _時 __A
夕方 _時 __A
夜 _時 __A
いちばん大きい合計これ以上でいちばん小さい契約が目安__A

例の家は、夕方18時の47.2Aが山なので50Aが目安です。夕方に炊飯をタイマーで1時間ずらせば34.2Aになり、40Aの候補が見えてきます。

家電1つをずらすだけで、必要な契約が1段変わることがあります。ずらせない家電が重なる家は、下げても落ちる場面が残ります。

下げてよいか、どう判断する?

計算表の合計と生活の都合で判断します。図の順に答えてください。

契約アンペアを下げてよいか、4つの問いで決める判定図(冬の重なる時間帯の合計から)
契約アンペアを下げてよいか、4つの問いで決める判定図(冬の重なる時間帯の合計から)
  1. 契約の欄に「○A」とある?いいえなら、下げるアンペアがありません。電気代は使う量か単価で見直します。
  2. 1年以内にアンペアを変えた?はいなら、変更から1年を待ちます。
  3. 冬の山の合計(立ち上がりを含む)が、1段下の契約以下?はいなら下げる候補です。いいえなら次へ。
  4. 山の時間帯の家電を、毎日ずらせる?はいなら、ずらした後の合計で決めます。いいえなら、今のままが無難です。

ブレーカーが落ちると何が困る?

契約アンペアを超えて使うと、家全体の電気が止まります。アンペアブレーカーのある家は、使っている家電を切ってからつまみを上げれば戻ります。スマートメーターで上限を決めている家は、約10秒で自動で戻ります(東京電力パワーグリッド、東北電力)。

ただし、停電と自動復帰を何度も繰り返すと自動で戻らなくなり、電力会社への連絡が要ります(東北電力)。夜や早朝だと、連絡がつくまで電気が使えません。

止まって困るものを書き出します。

  • 保存前の作業があるデスクトップのパソコン
  • 録画中のレコーダー
  • 炊飯や乾燥など、止まるとやり直しになる家事
  • 在宅勤務の会議の時間帯

なお、家の一部だけ電気が消えるのは、回路ごとの安全ブレーカーが落ちたときです。1つの回路の合計が2,000W(20A)を超えると落ちることがあり、契約アンペアとは別の問題です(東京電力パワーグリッド)。この場合は、契約を下げるかどうかとは関係なく、家電をつなぐコンセントを分けます。

変更の申し込み・工事・費用は?

申し込みは今の電力会社にします。中部電力ミライズは電話での申し込みを案内しています。方法は会社で違うため、手続きのページで確かめます(2026年10月確認)。

  • 工事:スマートメーターなら設定の変更で、古い型のメーターならアンペアブレーカーの取り替えで切り替えます。ブレーカーを外すときは約30分の停電が要ります(東京電力パワーグリッド)。
  • 費用:アンペアブレーカーの取り替えとスマートメーターの設定は、東京電力パワーグリッドが無料で行います。屋内の配線工事が要る場合は、電気工事店が行い、費用は住む人の負担です。
  • 確かめること:立ち会いの要否と、変更した月の基本料金の計算方法は、申し込むときに窓口で聞きます。
  • 頻度の制限:1年以内に変更していないことが条件(東京ガス)、一般的には年に一度(中部電力ミライズ)など、1年を区切りにする会社が多くあります。

賃貸や集合住宅では、先に管理会社か大家さんに確かめます。退去時に元へ戻すかどうかも聞いておきます。

次の一手:申し込む前と、工事が要るときの準備は?

下げると決めたら、申し込みの前に3つをそろえます。

  1. 契約の情報:契約者名、お客さま番号や供給地点特定番号(会員ページや検針票に載っています)、今の契約アンペア
  2. 計算表:冬の山の時間帯と合計。窓口で「この家電の組み合わせで足りるか」を聞くときに使います
  3. 設備の写真:分電盤とメーターの写真。スマートメーターかどうか、ブレーカーの交換が要るかの話が早くなります

屋内の配線工事が要ると言われたら、電気工事店に見積もりを取ります。分電盤の写真、希望のアンペア、希望時期を伝えます。

請求額の増え方が大きいときは、量と単価のどちらが原因かを先に確かめます。手順は電気代が上がったときの見直し手順で順に説明しています。

よくある質問

冬だけ上げて、春に下げることはできる?

多くの会社でできません。東京ガスは1年以内に変更していないことを条件にしています。中部電力ミライズは、契約アンペアは一般的に年に一度しか変えられないため、暖房で電気を多く使う冬を基準に、1年を通して困らない契約を選ぶよう説明しています。そのため、決めるときは冬を基準にします。

関西に住んでいます。契約アンペアの欄がないのはなぜ?

関西電力の従量電灯Aは、最初の15kWhまでが一定額の最低料金の形で、アンペアを選ぶ仕組みではないためです(関西電力、2026年10月確認)。中国電力・四国電力の従量電灯Aも最低料金の形です。この契約では、アンペアを下げて基本料金を減らす手は使えません。

下げたあと、ブレーカーが何度も落ちたら?

まず、落ちた時間帯に使っていた家電を計算表に書き足し、ずらせるものを探します。それでも落ちるなら、電力会社に上げる相談をします。1年の制限の扱いは会社で違うため、窓口に確かめてください。

同じテーマで、あわせて確かめておくと判断しやすくなる記事です:電力会社の切り替え手順と注意点|申し込む前に確かめる5つのこと/電気料金の明細の見方|燃料費調整額・賦課金と自分で減らせる行

家電ごとの消費電力を自分で測る方法は、ワットチェッカーの使い方|冬の家電を測って契約アンペアを決めるにまとめています。

まとめ

  • 契約の欄に「○A」とあればアンペア制。関西・中国・四国の従量電灯Aは下げる欄がない
  • 10A下げると基本料金は月300〜570円ほど下がる(2026年11月から差が広がる)
  • 冬の山の時間帯の合計を、エアコンの立ち上がり20Aを含めて数え、1段下に収まれば下げてよい
  • 変更は原則1年に1回。ブレーカー交換は無料、屋内の配線工事は自己負担

参考情報・出典

  • 東京電力エナジーパートナー「主な電気機器のアンペアの目安」 https://www.tepco.co.jp/e-rates/individual/basic/ampere/subwin-j.html
  • 東京電力エナジーパートナー「従量電灯B・C」 https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/old01.html
  • 東京電力エナジーパートナー「低圧電気料金単価表(2026年11月1日からの見直し後)」(PDF) https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/pdf/20261101_teiatsu_minaoshi_kisei.pdf
  • 東京電力エナジーパートナー「託送料金の見直しに伴う低圧電気料金の見直し」 https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/teiatsu_minaoshi_2026.html
  • 東京電力パワーグリッド「契約電流の変更に関するよくあるご質問」(PDF) https://www.tepco.co.jp/pg/consignment/retailservice/pdf/faq20160427.pdf
  • 東京電力パワーグリッド「スマートメーター展開に伴う契約アンペア容量設定の取扱いについて」(PDF) https://www4.tepco.co.jp/workshop/pdf/smart_01.pdf
  • 東京電力パワーグリッド「ブレーカーが落ちる3つの原因と復旧と対策」 https://pgservice1.tepco.co.jp/2024/07/25/how-to-3point-breaker-down/
  • 中部電力ミライズ「従量電灯A・B・C」 https://miraiz.chuden.co.jp/home/electric/menu/basic/meterrate_hba/
  • 中部電力ミライズ「お支払方法・アンペア(容量)・契約名義の変更」 https://miraiz.chuden.co.jp/home/procedures/change/
  • 中部電力ミライズ カテエネ「アンペア(A)とは?調べ方や決め方、変更方法」 https://katene.chuden.jp/clubkatene/p/entertainment/knowledge-of-electricity/06.html
  • 北海道電力「電気料金単価表(2026年11月1日実施)ご家庭用」(PDF) https://www.hepco.co.jp/wheeling_fee_revise/pdf/revise_unitprice_regulated.pdf
  • 北陸電力「ご家庭でお使いいただくお客さま(電気料金単価)」 https://www.rikuden.co.jp/ryokin/minsei.html
  • 九州電力「従量電灯B」 https://customer.kyuden.co.jp/ja/electricity/home-plan/jyuryo-b.html
  • 関西電力「電気の基本料金・単価表」 https://kepco.jp/ryokin/unitprice/
  • 中国電力「電気料金単価表(電灯)」 https://www.energia.co.jp/elec/h_menu/pricelist/pricelist1.html
  • 四国電力「従量電灯A」 https://www.yonden.co.jp/business/price/200v/plan/juryo_a.html
  • 東北電力「スマートメーターの内蔵ブレーカー機能」(PDF) https://www.tohoku-epco.co.jp/pastinformation/__icsFiles/afieldfile/2017/09/13/1195577.pdf
  • 東京ガス「アンペア変更のお手続き」 https://home.tokyo-gas.co.jp/gas_power/procedure/payment_plan/ampere.html

(情報は2026年10月25日時点。料金や手続きは変わることがあるため、申し込む前に契約している電力会社の公式ページで確かめてください。)

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