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訪問なしで引っ越しの見積もりを取るには?|電話・ビデオ通話のやり方と注意点

ビデオ通話で部屋を映しているスマホ 生活トラブル

引っ越しの見積もりを取りたいけれど、家に業者を上げたくない、平日に時間が取れない、という人は少なくありません。この記事では、訪問なしで見積もりを取る方法、一括見積もりで電話が多くかかってくる問題への対処、訪問なしのときに気をつけたい追加料金やキャンセル料のルールを、公式の情報をもとに説明します。

先に結論:訪問なしでも、電話・ビデオ通話・スマホアプリ・荷物リストのメールで見積もりは取れます。大手の引越し業者も、ビデオ通話やアプリで部屋を映して見積もる方法を用意しています。ただし荷物を伝え漏れると、当日に追加料金や積み残しが起きることがあります。電話を減らしたいなら、連絡する会社を自分で絞り、見積書は国の標準引越運送約款のルールと照らして確かめましょう。

訪問なしの見積もりで伝える荷物リストの5項目

訪問なしで見積もりを取る4つの方法

家に来てもらう見積もり(訪問見積もり、下見ともいいます)のほかに、次の方法があります。どれが使えるかは業者によって違います。

方法やり方向いている人気をつける点
電話荷物の量や家具を口で伝える荷物が少ない人大きさや数の伝え漏れが起きやすい
ビデオ通話スマホで部屋を映し、業者が画面越しに確かめる家に人を上げたくない人通信環境が必要。対象が限られることがある
アプリで撮影部屋をスマホで撮影し、画像から荷物量を見積もる自分の都合で進めたい人対応する機種が決まっている
荷物リスト(メール・Web)家具・家電・段ボールの数を書いて送る単身で荷物が少ない人家族の引っ越しは対応できないことが多い

大手のビデオ通話・アプリ見積もりの例

大手の引越し業者の公式ページから、仕組みを紹介します。条件は変わることがあるので、申し込む前に公式ページを確かめてください。

  • サカイ引越センター「まリモ」:予約すると、見積もり当日にSMS(ショートメッセージ)で専用のURLが届きます。URLを開くとブラウザでビデオ通話が始まり、案内に従って部屋の中を映します。目安は約30分で、対象は単身の人だけです。通話料は無料ですが、データ通信料は利用者の負担で、1分あたり約10MBが目安とされています。つながらない場合は、電話や別の日の訪問見積もりに切り替えることがあります。
  • アート引越センター「ぐるっとAI見積り」:アプリで部屋全体をぐるっと撮影すると、3Dモデルが作られ、AIが分析して見積もりを出します。住所などを入れると、アプリの中で予約まで進めます。対応はiPhone 12以降の機種(iOS 15以上)だけで、タブレットやパソコンでは使えません。

訪問なしが向かないこともある

上の例のように、ビデオ通話の見積もりは単身だけが対象だったり、メールだけの見積もりは家族の引っ越しに対応していなかったりします。家族の引っ越しで荷物が多い場合や、大きな家具・ピアノなど特別な荷物がある場合、建物の前にトラックを止めにくい場合は、訪問見積もりのほうが当日のずれは起きにくくなります。訪問見積もりでも見積料は無料が原則で、下見の費用を請求する場合は事前に金額を伝えることになっています(標準引越運送約款)。どの方法を選んでも、料金は口頭の金額ではなく見積書で確かめてから決めましょう。

出典:サカイ引越センター「リモート見積もり」、アート引越センター「ぐるっとAI見積り」、SUUMO引越し「引越し見積りにメールで返信してほしい!」、国土交通省「標準引越運送約款」

訪問なしでも見積もりがずれにくくなる準備

訪問なしの見積もりでは、荷物の量を自分で正しく伝えることがいちばん大切です。国民生活センターも、オンラインなどの見積もりでは、引っ越しに必要な情報を消費者がすべて把握して伝えるのが難しい場合があると指摘しています。次の順番で準備すると、伝え漏れを減らせます。

  1. 部屋ごとに、家具・家電を書き出します(ベッド、タンス、本棚、冷蔵庫、洗濯機、テレビなど)。
  2. 大きな家具は、幅・奥行き・高さを測ってメモします。分解できるかどうかも書きます。
  3. 段ボールの数を見積もります。押し入れ、クローゼット、ベランダ、物置の中身も忘れずに数えます。
  4. エアコンの取り外し・取り付け、洗濯機の設置、不用品の処分など、運ぶ以外に頼みたい作業を書きます。
  5. 旧居と新居の条件を書きます。階数、エレベーターの有無、トラックを止める場所、道幅などです。
  6. ビデオ通話やアプリでは、押し入れやクローゼットの扉も開けて中を映します。

見積もりのときに聞いておくこと

訪問なしの見積もりは、業者の人と直接顔を合わせる時間が短いぶん、確認が抜けやすくなります。電話やビデオ通話の最後に、次のことを聞いておくと、あとで見積書と照らし合わせやすくなります。

  • 見積もりの金額に、何が含まれているか(運賃、作業の料金、附帯サービスの料金の内訳)
  • 当日に荷物が増えたら、どう計算するか。トラックを変えることになったらどうなるか
  • エアコンの取り外し・取り付けや、高い場所での作業など、別料金になる作業はあるか
  • 解約や日にちの変更をしたら、いつからいくらかかるか
  • 段ボールなどの資材を先に受け取った場合、断ったときはどうなるか
  • 見積書はいつ、どの形(メール・紙)で届くか

口で聞いた内容は、必ず見積書に書いてあるかを確かめます。書いていないことは、あとで「言った・言わない」になりやすいからです。

この書き出しは、業者を変えても使い回せます。同じリストを各社に送ると、見積書を同じ条件で比べやすくなります。

出典:国民生活センター「引越トラブルにご注意」

一括見積もりで電話が多く来る問題と、電話を減らす方法

一括見積もりサイトは、一度の入力で複数の業者に依頼できて便利です。その一方で、入力した直後から何社もの業者から電話がかかってくることがあります。国民生活センターの相談事例にも、見積もりサイトに登録したあと業者から電話があって申し込み、解約しようとしたら高額の解約料を請求された、というものがあります。

電話を減らす方法

  1. 業者の公式サイトから、自分で選んだ会社だけに直接頼みます。連絡が来るのは頼んだ会社だけになります。
  2. 電話番号の入力が任意の見積もりサービスを使います。たとえばSUUMO引越し見積もりは、電話番号の入力は任意で、メールアドレスだけで依頼できると公式に説明しています。ただし、メールだけで見積もれるのは主に単身の引っ越しで、家族の引っ越しは対応してもらえないことがほとんどだとしています。
  3. 電話で申し込みを急かされても、その場で決めません。見積書を受け取り、内容を読んでから決めます。

出典:国民生活センター「引越サービス(各種相談の件数や傾向)」、SUUMO引越し「引越し見積りにメールで返信してほしい!」

訪問なしのときの注意:追加料金・荷物超過・約款のルール

引っ越しの契約には、国土交通省が定めた「標準引越運送約款」(約款は契約のルールのこと)が使われることが多く、見積もりやキャンセル料の決まりが書かれています。業者が独自の約款を使っている場合もあるので、見積書と一緒に渡される約款を確かめてください。

見積もりと内金のルール

  • 見積料は請求しません。ただし、下見(訪問見積もり)をした場合に限り、下見の費用を請求することがあり、その場合は見積もりの前に金額を伝えて了解を得ることになっています。
  • 見積もりのときに、内金や手付金(前払いのお金)は請求しません。
  • 業者は、運賃などの合計額と内訳、支払い方法、解約手数料の額などを書いた見積書を出すことになっています。

当日に荷物が多かったとき

約款では、見積もりのあとで内容が変わった場合は、それに応じて料金を直すとしています。実際の料金が見積もりより高くなる場合の修正は、荷物を送る側(利用者)の責任による理由で見積もりの前提が変わったときに限られます。つまり、自分で伝えていなかった荷物が当日に出てくると、料金が上がる理由になりえます。

国土交通省の近畿運輸局は、荷物が増えたときはトラックを変えることがあり、料金が追加になることもあるので、事前に業者に連絡するよう案内しています。国民生活センターにも、オンラインで見積もりを取って契約したら、荷物がトラックに乗りきらず積み残されたという相談や、エアコンの取り外し・取り付けや高い場所での作業の追加費用を見積もりのときに説明されず、当日に請求されたという相談が寄せられています。荷物が増えたと気づいたら、引っ越しの日より前に業者に伝えましょう。

キャンセル料(解約手数料)の上限

解約・延期を伝えた日解約手数料・延期手数料の上限
引っ越し日(荷物の受取日)の3日前まで無料
前々日見積書の運賃・料金の20%以内
前日見積書の運賃・料金の30%以内
当日見積書の運賃・料金の50%以内

この上限は2018年6月1日から今の割合になりました。ただし、解約手数料とは別に、すでに行った、または始めた附帯サービス(梱包やエアコン工事など、運ぶ以外の作業)の費用は、見積書に書かれたものに限り請求されることがあります。また、約款では、業者が決められた事前の確認をしていなかった場合は解約手数料を請求しないとしています。

見積もりのときに段ボールを受け取ると、断ったあとに送料を払って返すよう求められた、という相談もあります。契約前に資材を受け取るときは、断った場合の扱いを確かめておきましょう。困ったときは、消費者ホットライン「188」で近くの消費生活センターに相談できます。

出典:国土交通省「標準引越運送約款」、国土交通省「引越運送業の契約のルールが変わります!」、国土交通省 近畿運輸局「引越Q&A」、国民生活センター「引越トラブルにご注意」、国民生活センター「引越サービス(各種相談の件数や傾向)」

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