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加熱式たばこが10月1日に再び値上げ|JT全31銘柄は40円、3社の新価格と年間の負担増

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JT(日本たばこ産業)は2026年8月5日、加熱式たばこ「プルーム」用のたばこスティック全31銘柄について、小売定価改定の認可を財務大臣から取得したと発表しました。実施は2026年10月1日(木)で、値上げ幅は全銘柄一律40円です。

同じ日に値上げするのはJTだけではありません。フィリップ モリス ジャパンの「IQOS(アイコス)」用54銘柄、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BATジャパン)の「glo(グロー)」専用スティックも、いずれも10月1日付で改定されます。3社そろっての改定で、背景にあるのは2026年10月1日から適用される加熱式たばこの課税方式の見直しです。

加熱式たばこは2026年4月にも一度値上げされているため、今年2回目の改定にあたります。この記事では、どの銘柄がいくらになるのかを各社の発表に沿って整理したうえで、3月時点と比べた累計の上げ幅、1年あたりの負担がいくら増える計算になるのか、そして値上げ前の9月中に考えておきたいことを順に見ていきます。特定の銘柄や買い方をすすめるものではありません。

JTの新価格:全31銘柄が一律40円

JTのプレスリリースによると、10月1日からの新価格は次のとおりです。

ブランド現行価格10月1日以降差額
エボ580円620円+40円
メビウス(プルーム用)550円590円+40円
キャメル530円570円+40円

対象は「プルーム」ブランドのたばこスティック全31銘柄で、上げ幅はブランドを問わず一律40円です。

このとき押さえておきたいのが、4月にも同じ理由で改定があったという点です。JTが2026年2月26日に公表したリリースでは、4月1日付の改定内容が次のように示されていました。

ブランド銘柄数3月までの価格4月1日以降
エボ全10銘柄550円580円
メビウス(プルーム用)全12銘柄520円550円
キャメル全7銘柄500円530円
メビウス(ウィズ用)全6銘柄600円620円

4月の対象はプルーム用31銘柄とウィズ用6銘柄を合わせた全37銘柄で、上げ幅は20〜30円でした。つまりプルーム用スティックは、3月時点の価格と比べると10月1日時点で70円上がることになります。エボは550円が620円に、メビウスは520円が590円に、キャメルは500円が570円に変わる計算です。

なお10月1日の改定対象は31銘柄で、4月に改定されたウィズ用の6銘柄は今回のリリースに含まれていません。

アイコス、グローも同じ10月1日に改定

フィリップ モリス ジャパンは2026年7月27日に小売定価改定の認可申請を行い、マイナビニュースの報道によると8月26日に財務省から認可を受けました。対象は加熱式たばこ54銘柄です。

ファミリー銘柄数現行価格10月1日以降
テリア29銘柄620円640円
センティア21銘柄570円590円
MIIX4銘柄560円590円

同社のリリースでは、「MIIX」専用リキッドカートリッジについても、現行のメーカー希望小売価格110円を150円へ改定する予定だとしています。スティック本体だけでなく、消耗品側も上がる点は見落としやすいところです。

BATジャパンも、glo専用スティックの小売定価を10月1日付で改定すると発表しています。同社は「本改定は、財務省の価格認可を受けてお知らせしています」としており、対象はglo HYPERシリーズ用の「neo」「KENT」「LUCKY STRIKE」と、glo Hiloシリーズ用の「virto」です。マイナビニュースが伝えている銘柄別の価格は次のとおりです。

ブランド銘柄数現行価格10月1日以降
virto全10銘柄580円600円
neo全9銘柄530円570円
KENT全5銘柄520円550円
LUCKY STRIKE全9銘柄480円500円

BATジャパンについては、4月との関係を押さえておく必要があります。同社は2026年3月26日に、glo専用スティック全38銘柄について4月1日付の小売定価を据え置くと発表していました。4月の改定を見送っているため、10月の改定が同社にとって今年最初の値上げになります。3月時点の価格と比べたときの上げ幅も、表のとおり20円から40円ということになります。銘柄ごとに上げ幅が分かれている理由については、同社のリリースに説明はありません。

なぜ10月に上がるのか:課税方式の見直しが2段階目に入る

3社が同じ日に足並みをそろえるのは、値上げの原因が各社の判断ではなく税制だからです。

財務省が公表している令和7年度税制改正の大綱の概要には、「加熱式たばこの課税方式について、重量のみに応じて紙巻たばこに換算する方式とするほか、一定の重量以下のものは紙巻たばこ1本として課税する仕組みとする等の見直しを、2段階で、令和8年4月及び同年10月に実施する」と書かれています。令和8年は2026年です。

加熱式たばこはこれまで、紙巻きたばこに比べて税負担が軽い状態にありました。その差を埋めるために換算方式を改め、2026年4月と10月の2回に分けて段階的に適用する、というのが今回の見直しの中身です。4月が1段階目、10月が2段階目にあたります。3社の改定が4月と10月に重なっているのは、この実施時期に合わせたものです。

やや細かくなりますが、大綱本文にはもう少し具体的な換算方法が書かれています。紙などの材料で巻いたタイプの加熱式たばこは「当該加熱式たばこの重量の0.35gをもって紙巻たばこの1本に換算する方法」とされ、1本あたりの重量が0.35g未満のものは1本を紙巻き1本として数えます。それ以外のタイプは「当該加熱式たばこの重量の0.2gをもって紙巻たばこの1本に換算する方法」です。

そのうえで、2026年4月1日からの第1段階は「現行の換算本数×0.5+新しい換算本数×0.5」という折半、2026年10月1日からの第2段階では新しい換算本数がそのまま100%適用される、という経過措置が置かれています。10月1日以降は、加熱式たばこの税額計算に経過措置が残らない形になるわけです。4月と10月で上げ幅が同じにならないのは、こうした段階的な適用が背景にありますが、銘柄ごとの具体的な上げ幅をどう設定するかは各社の判断であり、その内訳は各社のリリースには示されていません。

テリア・センティアはいつ、いくら上がってきたか|4月・10月の2段階と、次の予定

「自分の吸っている銘柄は、いつからいくらになるのか」を1か所で確かめられるように、主な銘柄ファミリーの価格を時点ごとに並べます。金額はすべて、各社が財務省の認可を受けて公表した小売定価(税込)で、各社リリースに添付された銘柄別の一覧(別紙)で確認したものです。

銘柄ファミリー2026年3月まで2026年4月1日〜2026年6月1日〜2026年10月1日〜
テリア(TEREA/アイコス用)580円620円620円640円
センティア(SENTIA/アイコス用)530円570円570円590円
MIIX(ミックス)510円560円560円590円
エボ(プルーム用)550円580円580円620円
neo(ネオ/glo用)500円500円(据え置き)530円570円
KENT(ケント/glo用)500円500円(据え置き)520円550円
LUCKY STRIKE(ラッキー・ストライク/glo用)450円450円(据え置き)480円500円
virto(ヴァルト/glo用)580円580円(据え置き)580円(据え置き)600円

アイコス用のテリア・センティア・MIIXと、プルーム用のエボは、課税方式の見直しに合わせた4月と10月の2回だけ動いています。3月時点と比べた上げ幅は、テリアが60円、センティアが60円、MIIXが80円、エボが70円です。

gloだけは回数が1つ多くなります。BATジャパンは4月1日付を据え置いた一方で、2026年5月26日に発表したリリースで、6月1日付の価格改定を実施しているためです。対象はneo・KENT・ラッキー・ストライクで、virtoはこのときも据え置かれました。4月と10月の2段階に含まれない改定なので、3月と比べた上げ幅は、neoが70円、KENTが50円、ラッキー・ストライクが50円、virtoが20円ということになります。記事の前半でBATジャパンの「現行価格」として挙げた金額は、いずれもこの6月1日以降の価格です。

次の改定があるのかについては、財務省の資料で確認できる範囲だけを書いておきます。令和7年度税制改正の大綱に示された加熱式たばこの課税方式の見直しは「2段階で、令和8年4月及び同年10月に実施する」とされており、10月1日でこの2段階が終わります。その先の3段階目にあたる見直しは、令和8年度税制改正の大綱を確認した限りでは記載がなく、現時点で公表されていません。なお同じ令和7年度の大綱には、紙巻きたばこについて国のたばこ税率を令和9年4月・令和10年4月・令和11年4月に1本あたり0.5円ずつ引き上げると書かれていますが、これは加熱式の定価改定とは別の話です。

新価格が適用されるのは10月1日(木)の購入分からで、9月30日までの購入分は現行価格のままです。

※表はファミリーごとの代表的な価格です。同じファミリーでも、在庫を売り尽くして販売終了が予定されている銘柄(glo用のケント・ネオスティックなど)は価格が異なります。プルーム・ウィズ用のメビウスは4月に600円から620円へ改定されましたが、10月1日の改定対象には含まれていません。

紙巻きたばこは今回の対象ではない

ここは混同しやすいので分けて確認しておきます。2026年10月1日の課税方式の見直しは、加熱式たばこに関するものです。紙巻きたばこの税率は、この10月には動きません。

財務省の同じ資料には、紙巻きたばこについて「国のたばこ税率を、3段階で、令和9年4月、令和10年4月及び令和11年4月にそれぞれ0.5円/1本ずつ引き上げる」と記載されています。2027年4月、2028年4月、2029年4月の3回に分けた引き上げで、始まるのは来年春です。

ただし、税制とは別に各社が紙巻きの定価を改定することはあります。フィリップ モリス ジャパンは2026年4月1日付の改定で、加熱式50銘柄と合わせて紙巻きの「マールボロ」ブランド16銘柄も600円から620円へ改定しています(同社のリリースに、紙巻き分についての個別の理由は記載されていません)。「紙巻きは当面上がらない」と読み替えるのは正確ではありません。

電卓のキーを押す指と、その奥で紙にペンで書き込む手

1年でいくら増える計算になるか

金額の実感をつかむために、1日1箱を1年間続けた場合を単純計算してみます。1年を365日、1日1箱として、価格差に365を掛けただけの数字です。

銘柄3月までの価格10月1日以降差額1日1箱・年間の差
エボ(プルーム用)550円620円+70円25,550円
テリア(アイコス用)580円640円+60円21,900円
neo(glo用)530円570円+40円14,600円
LUCKY STRIKE(glo用)480円500円+20円7,300円

10月の改定分だけを取り出すと、上げ幅40円なら年14,600円、30円なら年10,950円、20円なら年7,300円です。2日で1箱のペースなら、これらのおよそ半分になります。

エボを1日1箱吸う場合、年間の支出額そのものは620円×365日で226,300円です。3月時点の550円で計算すると200,750円ですから、1年で25,550円ぶん、月あたりでは2,000円強の差が出ることになります。他の値上げと違って毎日発生する支出なので、家計に効いてくる速さは早い部類に入ります。

9月中の買いだめについて、考えておきたいこと

改定日が決まっている以上、「9月のうちに買っておけば安い」というのはそのとおりです。たばこの小売定価は財務大臣の認可を受けた価格で、各社とも認可を得たうえで10月1日から新価格に切り替えると発表しています。9月30日までは現行価格、10月1日からは新価格です。

ただし、買いだめの効果は思ったほど大きくない場合があります。1カートン(10箱)をまとめて買っても、40円の値上げなら差は400円です。10カートン買って4,000円、それだけの効果を得るために6万円前後を先に支払うことになります。金額の大きさと、手元の現金がどれだけ先に出ていくかは分けて考えたほうがよさそうです。

品質の面でも注意点があります。JTは、たばこの保管について「乾燥している場所や湿度が高い場所をさけ、直射日光のあたらない冷暗所での保管をおすすめしております」と案内しています。賞味期限についても「たばこ本来の味・香りをお楽しみいただける目安として記載しています。賞味期限を過ぎたたばこは、そのたばこ本来の味・香りが損なわれている恐れがあります」としています。

なお、加熱式たばこ用スティックの保管方法や品質保持期間について、JTのこの案内ページには個別の記載を確認できませんでした。実際に長期保管を考えている場合は、購入予定の製品のパッケージ表示と、メーカーの製品ページを直接確認するのが確実です。数か月分をまとめて買った結果、味が落ちて満足度が下がるのでは、節約した意味が薄れてしまいます。

診察室の机で、医師が年配の男性に書類を見せながら説明している様子

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値上げのタイミングは、本数そのものを見直す機会にもなります。禁煙治療には健康保険が使える場合があります。

厚生労働省の情報サイト(健康日本21アクション支援システム/e-ヘルスネット)によると、2006年4月から禁煙治療に健康保険が適用されており、施設基準を満たした医療機関で、患者側の基準を満たす場合に「12週間に5回の禁煙治療」が保険適用になります。患者側の要件としては、ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)で5点以上であること、35歳以上の場合はブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上であること、直ちに禁煙することを希望していること、治療の説明を受けて文書で同意することが挙げられています。

加熱式たばこを使っている人にとって重要なのは、同サイトが「2020年度からは加熱式たばこ使用者も健康保険による禁煙治療の対象として認められています」と明記している点です。紙巻きから加熱式に替えているために対象外だと考えている人もいますが、そうとは限りません。

費用の目安については、このページには具体的な金額の記載がありません。実際にいくらかかるかは、受診する医療機関に確認してください。

まとめ:9月中に確認しておきたいこと

  • 改定日:2026年10月1日。JT・フィリップ モリス ジャパン・BATジャパンの3社とも同日
  • JT:プルーム用スティック全31銘柄が一律40円。エボ620円、メビウス590円、キャメル570円
  • アイコス:54銘柄。テリア640円、センティア590円、MIIX 590円。MIIX専用リキッドカートリッジも110円→150円
  • glo:virto 600円、neo 570円、KENT 550円、LUCKY STRIKE 500円。4月を据え置いた分、今年最初の改定
  • 累計:4月と合わせると、プルーム用は3月比で70円上がる
  • 紙巻き:今回の課税方式見直しの対象外。国のたばこ税率の引き上げは2027年4月から3段階
  • 年間:1日1箱なら、40円の差で年14,600円、70円の差で年25,550円
  • 買いだめ:差額は1カートンで400円程度。保管環境と賞味期限を確認したうえで判断する
  • 禁煙治療:2020年度から加熱式たばこ使用者も保険適用の対象

価格は各社が財務省の認可を受けて発表したものですが、実際に購入する前には各社の製品ページで最新の価格を確認することをおすすめします。

参考情報・出典

※年間負担の試算は、1年365日・1日1箱として価格差に365を掛けた単純計算です。実際の支出は喫煙本数や購入頻度によって異なります。価格はすべて各社発表の小売定価(税込)で、2026年9月7日時点で確認できた内容にもとづいています。

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