〜暮らしの落書き帳〜

給湯器の配管の凍結防止に保温材を選ぶ仕様と巻き方|巻く場所は説明書で

給湯器の配管の凍結防止に保温材を選ぶ仕様と巻き方|巻く場所は説明書で 住まいの故障・修理

※本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。

寒波の予報が出ると、屋外の給湯器が凍らないか心配になります。凍結を防ぐヒーターが入っていると聞くけれど、下の配管はそのままでよいのか。保温材を買うなら、どれを選べばよいのか。

給湯器メーカーの取扱説明書と、水道局・業界団体の案内で確かめられることだけを使って、保温材の選び方と巻き方をまとめます。

先に結論:保温材は何を確かめて選び、どこまで巻く?

  1. 巻く場所:給湯器の下の、水が入る管(水入口)とお湯が出る管(湯出口)を、本体の接続口のところまで。途中のバルブ(栓)も覆う
  2. 内径:筒の形の保温材(保温筒・保温チューブ)は、配管の外径に合う内径のものを選ぶ。外径はひもで周りの長さを測れば出せる
  3. 厚さ:なるべく10mm以上
  4. 屋外の濡れ対策:保温材は濡れると効きが落ちる。上からテープで防水する
  5. 給湯器本体は覆わない。電源プラグも抜かない

保温材は、機器のヒーターが守らない部分を補うものです。

凍結予防ヒーターがあるのに、配管に保温材が要るのはなぜ?

給湯器の凍結予防ヒーター(寒くなると自動で機器を温める部品)について、パロマの取扱説明書は、電気が来ている限り、風のない状態でマイナス20℃程度まで機器内の凍結を防げるとしています(パロマ取扱説明書、2026年10月確認)。

ただし同じ説明書は、ヒーターは機器内を保温するもので、配管やバルブ類の凍結予防はできないとし、水入口と湯出口まで保温材で覆うよう求めています。別の機種(PH-16LX など)やノーリツの説明書も同じです。

ヒーターには電気が要るので、電源プラグは抜かず、停電のときは水抜きで防ぐよう説明書は求めています。

費用の面では、凍結予防をせずに凍らせて機器を傷めたり、水漏れで床や壁を汚したりした場合、修理・補修の費用は使う人の負担です。保証書でも、凍結による故障は保証期間内でも有料修理です(パロマ取扱説明書)。

石川県では2023年1月、氷点下4℃を下回る冷え込みが続き、1万戸を超える凍結による断水が起きました。給湯設備の配管や保温材のない配管での漏水が例に挙げられています(石川県、2026年10月確認)。

いまお湯が出ない・リモコンに表示が出ているなら、保温材より先に原因を確かめます。電源・ガスメーター・凍結の確かめ方と修理か交換かの決め方は、給湯器でお湯が出ないときの確かめ方と修理か交換かの決め方にまとめています。

どこに巻く?給湯器の下で確かめる場所

給湯器の下には何本かの管がつながっています。並びは機種で違うので、説明書の配管の図か本体の表示で確かめます。水の通る管は次のとおりです。

  • 水入口(給水):水道の水が給湯器に入る管。途中に給水元栓(水を止めるバルブ)があることが多い
  • 湯出口(給湯):温めたお湯が家の中へ向かう管
  • ふろの配管:追いだきのできる機種で浴槽とつながる管。凍結予防の方法は説明書の指示に従う

巻く範囲は、壁から出ている部分から本体の接続口のきわまでです。継ぎ目やバルブはすき間ができやすく、むき出しの所から冷えます。

ガス管は水が通らないので、凍結の対象ではありません。また、給湯器の本体は覆いません。NITE(製品評価技術基盤機構)は、凍結予防のつもりでガス給湯器に布団などを巻き付け、異常燃焼で火がついたとみられる事故(2018年1月、東京都)を紹介しています(NITE、2026年10月確認)。

給湯器の配管の凍結防止に保温材を選ぶ仕様と巻き方|巻く場所は説明書で
給湯器の配管の凍結防止に保温材を選ぶ仕様と巻き方|巻く場所は説明書で

選ぶときに確かめる仕様は?

保温材には、切れ目の入った筒を管にかぶせる「保温筒(保温チューブ)」と、管にらせん状に巻き付ける「保温テープ」があります。まっすぐな管は保温筒、曲がりやバルブは保温テープと組み合わせると、すき間を減らせます。次の4点を確かめます。

1. 内径:配管の外径に合うか

保温筒の内径が細すぎると切れ目が閉じず、太すぎると管との間にすき間ができます。先に管の外径(外側の太さ)を測ります。

13A・15A などは太さの呼び名で、外径そのものではありません。管の材質で、同じ呼び名でも外径が違います。パロマの PH-16LX の給水・給湯の接続口は R1/2(15A)ですが(パロマ取扱説明書)、その先の管の外径は家ごとに違います。実際の管を測るのが確実です。

ひもを管に1周巻いて印をつけ、長さを測ります。周りの長さを3.14で割ると外径です。古い保温材は外して管そのものを測ります。

ひもで測った周りの長さから外径を出す早見表

周りの長さ外径の目安保温筒で見る内径
5.0cm約16mm16mm前後に合うもの
5.5cm約18mm18mm前後に合うもの
6.0cm約19mm19mm前後に合うもの
6.5cm約21mm21mm前後に合うもの
7.0cm約22mm22mm前後に合うもの
8.0cm約25mm25mm前後に合うもの
8.5cm約27mm27mm前後に合うもの
9.0cm約29mm29mm前後に合うもの
10.0cm約32mm32mm前後に合うもの

外径=周りの長さ÷3.14 で計算(1mm単位に四捨五入)。2か所以上測り、平均をとると誤差が減ります。商品の「適合する管の外径」の幅にこの数字が入るかを見てください。

2. 厚さ:なるべく10mm以上

公益財団法人 水道技術研究センターは、寒波のおそれがある屋内・屋外の露出した配管には保温の被覆をすすめ、厚さは「なるべく厚さ10mm以上」とし、発泡プラスチックなどは施工が簡単としています(水道技術研究センター、2026年10月確認)。商品の「厚さ」の表示で選びます。

同センターは、呼び径13の塩ビ管をマイナス10℃の槽に入れると約2時間で完全に凍った試験も紹介しています。保温材は凍るまでの時間を延ばすもので、凍らないことを約束するものではありません。

3. 屋外で濡れない作りか

保温材は水を吸うと効きが大きく落ちるので、外側に防水の被覆が要ります(水道技術研究センター)。東京都水道局(新宿営業所)は、保温材が濡れないよう、下から重ねてビニールテープなどですき間なく巻くよう案内しています(東京都水道局、2026年10月確認)。外装が防水の保温筒か、上から巻く屋外用(耐候)のテープを用意します。

4. 長さと形:曲がりとバルブを覆えるか

給湯器の下の配管は短くても曲がりやバルブがあります。管ごとに長さを測って少し長めに用意し、保温筒は切って使えるか、継ぎ目を留めるシールが付いているかを見ます。

この4点がそろえば、自分の家の配管に合う保温材を選べます。

PR

対応するサイズ・表示などの仕様は、購入前に商品ページで確かめてください。

巻き方の手順は?

作業は、管が乾いている晴れた日に行います。

  1. 管を確かめる:水入口・湯出口・バルブの位置を見る。割れたりはがれたりした古い保温材は外す
  2. 測って切る:管ごとに長さを測り、保温筒を少し長めに切る
  3. かぶせて留める:保温筒を管にかぶせ、継ぎ目のシールを留める(福岡市水道局、2026年10月確認)。本体の接続口のきわまですき間なく
  4. バルブと曲がりを覆う:保温テープやタオルで覆う。つまみは回せるようにしておく
  5. 防水する:上からビニールテープなどを、下から上へ重ねてすき間なく巻く(東京都水道局)
  6. まわりを確かめる:本体や排気口をふさいでいないか、電源コードを挟んでいないかを見る

保温材は年月で傷みます。前の冬に巻いたものも、割れ・はがれ・濡れがあれば巻き直します。

電気で温める凍結防止帯は要る?

凍結防止帯(凍結防止ヒーター)は、管に沿わせて電気で温めるひも状の器具です。選ぶときは次を確かめます。

  • ひし形のPSEマーク:電気用品安全法で「水道凍結防止器」は特定電気用品に入っています(経済産業省、2026年10月確認)。特定電気用品にはひし形のPSEマークが付きます(埼玉県、2026年10月確認)
  • サーモスタット付きか:気温に応じて入り切りする部品
  • 使える管の材質:金属管用か、樹脂管にも使えるか
  • 長さ:温めたい管の長さに合うか(巻き方で要る長さが変わる)
  • 電源:差し込むコンセントが近くにあるか

取り付けは取扱説明書どおりに。コンセントの新設など家の配線の工事は、電気工事士でなければできません(電気工事士法第3条。経済産業省「電気工事の安全」、2026年10月確認)。

NITE の事故情報には、給水配管の凍結防止用ヒーターから火が出た事故があり、施工の不備と、約15年の使用でサーモスタットが傷み水が入ったことが原因とみられています(NITE、2026年10月確認)。古いものは傷みやコードの割れを見て、交換を考えます。

PR

対応するサイズ・表示などの仕様は、購入前に商品ページで確かめてください。

寒波の夜と停電のときは?

保温材を巻いても凍ることはあります。パロマの説明書は、ヒーターで防げるのは無風でマイナス20℃程度までで、それより厳しいときは通水か水抜きが要るとしています(パロマ取扱説明書)。

  • 通水(水を少し流し続ける):ガス栓を閉め、給湯栓を少し開けておく。流れる量が変わりやすいので、30分後にもう一度確かめる。寒い日は多めに流す(パロマ取扱説明書)
  • 停電のとき:ヒーターが働かないので、説明書の手順どおりに水抜きをする(パロマ取扱説明書)
  • 凍ってしまったら:氷がとけるのを待ち、水漏れや動きの異常がないか確かめてから使う(パロマ取扱説明書)。管をとかすなら、タオルをかぶせてぬるま湯をゆっくりかける。熱湯は管が壊れるおそれがあるので使わない(福岡市水道局)。ノーリツの説明書は、給水元栓に布を巻いて30〜40℃程度のぬるま湯をかけるとしています(ノーリツ取扱説明書)

福岡市水道局は、最低気温がマイナス4℃以下の予報や、氷点下が長く続くときに注意するよう書いています(福岡市水道局)。冷え込みの予報が出たら、前の日の夕方までに準備します。

次の一手:自分で巻けないとき、壊れたときは?

次のような場合は、自分で無理をせず頼みます。

  • 配管が高い所にあり、脚立に乗らないと届かない
  • 保温材の下の管がさびている、継ぎ目から水がにじんでいる
  • 凍結防止帯を付けたいが、コンセントがない
  • 給湯器にさび・水漏れ・におい・大きな音・温度の異常のどれかがある(経済産業省は使用をやめて販売店かメーカーに相談するよう案内、2026年10月確認)

保温材の取り付けは、指定給水装置工事事業者(水道局が指定する工事店)でも有料で受けています(千葉県企業局、2026年10月確認)。給湯器の型式(銘板の英数字)と配管の写真を用意すると話が早く進みます。

管が破裂したら、水道メーターのそばの止水栓を閉め、指定給水装置工事事業者に修理を頼みます。修繕費は原則として使う人の負担ですが、場所によっては上下水道局が負担することもあります(川崎市上下水道局、2026年10月確認)。賃貸なら先に管理会社か大家さんへ。

凍結のあとお湯が出ない、エラー表示が消えないときの確かめ方と、修理か交換かの考え方は、給湯器でお湯が出ないときの確かめ方と修理か交換かの決め方で順に説明しています。

よくある質問

Q. 保温材の代わりにタオルや毛布でもよいですか?

A. 水道局の案内には、毛布や布で代用する方法も出ています(東京都水道局・千葉県企業局)。ただし布は水を吸いやすいので、上からビニールで覆って濡らさないことが前提です。給湯器の本体には巻きません。

Q. 寒い夜だけ電源を入れればよいですか?

A. 給湯器の電源プラグは、冬の間は差したままにします。パロマの説明書は、凍結予防運転のために電気を使うので、緊急の場合以外は電源プラグを抜かないよう書いています(パロマ取扱説明書)。旅行などで家を空けるときの扱いも機種で違うので、説明書の「凍結予防」の項で確かめてください。

Q. 13A用・20A用とは何のことですか?

A. 管の太さの呼び名です。同じ呼び名でも管の材質で外径が違うため、保温筒は「適合する管の外径」の幅で選ぶのが確実です。ひもで周りの長さを測り、上の早見表で外径を出してから、商品の表示と比べてください。

まとめ

  • 給湯器の凍結予防ヒーターが守るのは機器の中だけ。配管とバルブは保温材で守る
  • 巻く場所は水入口と湯出口を本体の接続口のきわまで。本体とガス管は覆わない
  • 保温筒は測った外径に合う内径、厚さはなるべく10mm以上、屋外は下から重ねて防水
  • 凍結防止帯はひし形PSE・サーモスタット・材質・長さ・電源を確かめ、説明書どおりに
  • 電源プラグは抜かない。寒波は通水、停電は水抜き。凍ったら待つか、ぬるま湯で

参考情報・出典

  • 株式会社パロマ 取扱説明書(ガス瞬間給湯器 PH-241CWG など):https://www.paloma.co.jp/downloads/%E7%9F%A5%E8%AD%98%E6%83%85%E5%A0%B1/%E5%8F%96%E6%89%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8/31-20666-002-00.pdf
  • 株式会社パロマ 取扱説明書(ガス給湯器 PH-16LX など):https://www.paloma.co.jp/downloads//%E7%9F%A5%E8%AD%98%E6%83%85%E5%A0%B1/%E5%8F%96%E6%89%B1%E8%AA%AC%E6%98%8E%E6%9B%B8/31-73671-001-00.pdf
  • 株式会社ノーリツ 取扱説明書(GQ-1639WS-1 などのシリーズ。住宅会社が掲載した写し、p.19-20):https://asahi21.co.jp/wp/wp-content/uploads/2023/09/05-1_ガス給湯器(ノーリツ)GQ-1639WS-1.pdf
  • 公益財団法人 水道技術研究センター Q&A(給水管の凍結と保温):https://www.jwrc-net.or.jp/docs/publication-outreach/qa/03-93.pdf
  • 東京都水道局新宿営業所「水道管の防寒対策と凍結時の対処方法を確認しましょう」(第67号、令和6年12月発行。凍結対策の面の発行元表記は新宿営業所。同じファイルに杉並営業所発行の面もある):https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/waterworks/suginami_202412
  • 福岡市水道局「水道管凍結の予防方法について」:https://www.city.fukuoka.lg.jp/mizu/sessui/0030.html
  • 千葉県企業局 よくある質問(凍結防止):https://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/souki/faq/f3-4-1-touketsuboushi.html
  • 川崎市上下水道局「水道管の凍結対策について」:https://www.city.kawasaki.jp/800/category/225-10-4-0-0-0-0-0-0-0.html
  • 石川県「水道管の凍結防止対策について」:https://www.pref.ishikawa.lg.jp/kankyo/suidou/documents/1121kisyakaiken.pdf
  • 経済産業省「給湯器・ふろがまの点検」:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/jyutaku/kyuutouki.pdf
  • 経済産業省 電気用品安全法「特定電気用品」:https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/specified_electrical.html
  • 埼玉県「電気用品安全法の概要」:https://www.pref.saitama.lg.jp/a0403/denki/index.html
  • 経済産業省「電気工事の安全」:https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/koji.html
  • NITE「冬の死亡事故に注意!~関東甲信越における事故を中心に~」(2021年1月28日):https://www.nite.go.jp/data/000119250.pdf
  • NITE 事故情報の一覧(凍結防止用ヒーターの事故 A200800163):https://www.nite.go.jp/data/000005596.pdf

いずれも2026年10月25日に確認しました。凍結予防の方法は給湯器の機種で違います。お使いの機種の取扱説明書の「凍結予防」の項もあわせて確かめてください。

⚡ いま読まれているトレンド

→ トレンド記事をもっと見る
タイトルとURLをコピーしました